以前、部分的なコピペも検出するコピペチェック方法で文章の盗用・剽窃チェック方法を紹介しましたが、今回は画像のコピーチェック方法を紹介します。
画像検索サービスを紹介すると共に、類似画像の検出力も測ってみました。
検出力テストに利用した画像は、こちらのブログ記事のアイキャッチ画像を利用しました。
↑検出テストに利用した画像
※フリー写真素材ぱくたそのコチラの画像をお借りました。
Tineye
Tineyeとは、画像に特化した検索エンジンサービスです。
画像検索であれば基本的に無料で利用できます。
Tineye独自のクローラーでWeb上にある画像データを集取し、独自の画像インデックスを構築、保有しています。現在はAPIも公開しており、自社システムにTineyeの画像検索を組み込む事が出来ます。
Tineyeの検出力をチェック
ぱくたそからお借りした画像に加工を加えたブログのアイキャッチ画像を、Tineyeで検索してみます。
検索したい画像をローカルから選択し、アップロードします。
Web上にある画像は、その画像のURLを貼り付けて検索します。
検索結果は、「0件」となってしまいました。
この画像を掲載しているブログ記事は2015/05/23に公開しており、すでに3ヶ月近く経過していますが、まだTineyeの画像インデックスには登録されていないようです。
では、このアイキャッチ画像の独自箇所を除いた、元のオリジナル画像と共通する箇所のみを切り抜いて検索した場合、Tineyeの検索結果はどうなるのでしょうか。
オリジナル画像と一致する箇所である右下部分を切り抜き、Tineyeで検索してみます。
一部分を切り抜いた場合でも、ヒットする類似画像は0件でした。
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今回の検証では検出できませんでしたが、海外のWebサイトでは検出力が高い傾向にある様です。
Tineyeの検索結果サンプルを「Newest」でソートすると、クローリング日が検索した日から1日~2日前と新しく、英語のWebサイトを中心にクローリングしている様にも見えます。
Tineye独自のインデックスから検索する為、英語以外で記述されているWebページのクローリング優先度が低い場合、日本語サイトで利用される傾向にある画像ではどうしても検出力が低いのでは無いかと思います。
検出力はやや低いようにも感じますが、画像検索エンジンサービスとしてはインデックス数も多い為、画像の盗用チェックに利用する際の選択肢として考えても良いでしょう。
Google画像検索
GoogleもTineyeと同じく、パソコン上にある画像を検索できます。もちろん、完全無料で利用できます。
言わずと知れたGoogleは、恐らく世界最大の検索インデックスを保有しており、画像データも例外ではありません。
もともとは、検索した単語に関連する画像を一覧で表示するのが画像検索の機能でしたが、現在は直接画像をアップロードする事で、Web上の類似する画像を瞬時に表示してくれます。
Google画像検索の検出力をチェック
では、Tineyeの検索で利用した同じ画像でGoogle検索してみます。
Google画像検索にアクセスし、パソコン内にある画像をアップロードします。
Web上にある画像はURLを指定する事で、検索できます。
画像を掲載しているWebページURLは表示されなかったものの、ブログのTOPページは表示されました。
Tineyeと同じく、一部分を切り抜いた箇所の画像も検索してみます。
すると一部分を切り取った元画像を掲載している他のWebページが表示されました。
元画像の一部分でも、オリジナル画像を検出する事が出来るようです。
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他の画像でも試しましたが、Googleの画像検索は極めて高い検出力があります。
フルの画像でも、一部分でも類似している画像をGoogleインデックスから検索し、表示してくれます。
非常に高性能なクローラー(Bot)とインデックスを保有するGoogleだからこそ、どの様な画像でもある程度の精度を持って検索出来るのではないかと思います。
最後に
オリンピックのエンブレムに関する問題やキュレーションメディアによる無断利用など、画像に関わる著作権の問題は後を絶ちません。
Webメディアを運営している企業は、自社メディアの記事に掲載する画像が著作権を侵害していないかチェックし公開するのが望ましいでしょう。
画像チェックツールとして、今回ご紹介した画像検索サービスを検討頂ければと思います。