キーワードとは、ユーザーが探している目的であり、意図でもあります。
キーワードを理解するという事は顧客を理解する事であり、コンテンツマーケティングの記事案を考えるには無くてはならないものです。
しかし、キーワードとは頭で考えても中々連想出来るものではありません。本来、ユーザーは何かを探している時、直感的に思い浮かんだ単語で検索します。マーケッターが思考を巡らせて考えたキーワードは、結局はユーザーの直感的に感じる単語とは大きく異る場合があります。
顧客の思考や直感を、その環境に居ないマーケッターが頭で考えて理解するには限界があります。
しかし、コンテンツ案を立てるには顧客がどの様なキーワードを連想するのか調べる必要があります。
そんな時に役立つのが、Googleサジェスト(インスタント)です。
今回は、Googleサジェストを使ってコンテンツ案を立てる方法を紹介したいと思います。
Googleサジェスト(インスタント)とは
Googleサジェスト、もしくはGoogleインスタント検索とは、Googleの検索窓に表示されるキーワード補助機能の事です。
ユーザーが入力中の文字から検索するキーワードをGoogle側で予想し、提案(サジェスト)してくれる機能です。
これにより、ユーザーは入力の途中でも検索しようとしていたキーワードをいち早く検索窓に入れ、検索結果画面を見ることが出来ます。
Googleサジェストの仕組み
基本的には検索された回数が一定以上のキーワードがサジェストとして表示されます。
過去多くのユーザーが検索窓に入力した単語であれば、その他のユーザーにも同じ意志である事が高いという仮定から、検索回数の多さがサジェストとして表示される条件の様です。
その他にも、過去の検索結果から関連するキーワードをサジェストとして表示しています。
検索回数の多さによるサジェストキーワードの判定は、一般的なユーザーのキーワードを代弁しているので、サジェストキーワード=顧客(ユーザー)の入力キーワードとして見なしても良いと思われます。
参考:How Google’s “Search Suggest” (Instant) Works
Googleサジェストからキーワードを探してみよう
早速サジェスト検索を利用し、ユーザーが頭の中に浮かべるキーワードを探してみましょう。
今回は例として、ネットで眼鏡を販売するメガネ屋さんのコンテンツマーケティング施策を考えてみたいと思います。
珍しい眼鏡のネット販売ですので、販売場所による商圏の制限はありません。しかし、実際に試着出来ないという不安要素があります。通常の販売方法と合わせて、コンテンツマーケティングで眼鏡のネット販売に興味関心や安心を感じてもらい、購入促進に繋げるのが狙いです。
GoogleのTOPページにアクセスし、主軸となるキーワードを入力してみます。
「眼鏡」のサジェストには、「ブランド」、「安い」、「おすすめ」の3つが主な区分になっている事が分かります。
どうやら、「眼鏡」で検索するユーザーの多くが、ブランド品を探しているのか、もしくは安さを求めているのか、またや未だどの眼鏡にしたら良いのか分からないのか、の3つの軸で検索が始まるようです。
今回の目的は「顧客数の底上げ」である事から、潜在顧客の集客をコンテンツマーケティングで図る事にしました。どの眼鏡にするか迷っている段階のユーザーをWebサイトで集客し、早期段階で顧客と接点を持つようにします。
「眼鏡」の後ろにスペースを入れてみましょう。すると、サジェスト検索で表示されるキーワードが変わります。
先ほどと同じ「ブランド」や「安い」、「おすすめ」とは別に、「レンズ交換」や「修理」、「おしゃれ」等が表示されます。
キーワードから、購入に対するユーザーの意図は下記図ではないでしょうか。
今すぐ購入を考えているユーザーは価格や通販出来る場所を探しています。未だ購入する眼鏡がイメージ出来ていないが、購入意志は強いユーザーは「おすすめ」で眼鏡を調べ、又既に眼鏡を持っており、修理したいユーザーや眼鏡のオシャレについて調べたいユーザーもいます。
SEOやPPC単価が激戦区の高CVRキーワード意外で顧客と接触できるキーワードとして、「おすすめ」や「オシャレ」が挙げられます。
「眼鏡 オシャレ」の後にスペースを入れてみます。すると、「場所」、「価格」、「メンズ」、「フレーム」、「デザイン」の5つが表示されました。
価格や場所との掛け合わせ検索ワードはおそらく購入場所を探していると思われます。では、その他「メンズ」や「デザイン」などではどうでしょうか。
「メンズ」をかけ合わせると、これ以上のサジェストは表示されませんでした。おそらく、多くのユーザーが3語までの検索で留まるのでしょう。
実際に検索結果を見ると、詳しいレビューサイトや一般のユーザーが作成したと思われるキュレーションページなどが表示されます。まだ、大手眼鏡通販サイトなどは殆ど表示されていません。
どの商品を購入しようかも決まっていない、しかし購入意思が非常に強いユーザーである「眼鏡 おすすめ メンズ」は優良顧客と思われます。しかし、まだ競合他社が積極的にこの領域で販促活動を行っていないという事は、非常に狙い目のコンテンツテーマでもあると言えます。
単語の順番を逆に入れ替えてみたり、スペースを検索語の文頭に入れてみるだけでも異なった結果が表示されます。
Googleサジェストを利用し、様々なユーザーの意図を探してみましょう。
まとめ
Googleサジェスト(インスタント検索)は、ユーザーの意図や志向を読み解く一方法でしかありません。
しかし、日々大量のキーワードが検索されているGoogle検索だからこそ、マジョリティの顧客の声を表しているのも事実です。
これらツールを使って、自分の感や経験ではなく、できる限り顧客に近い形でのコンテンツ案を立案出来ればと思います。