先週の6月17日、18日にGoogleの検索結果が大きく変動した様です。この変動は世界中で発生しており、様々なニュースや見解情報が出回りました。
一時、新しいパンダアップデートの適用が疑われました、Googleはこれを否定したとの事。
参考:
・Google自然検索順位が大幅に変動、米Google はパンダを否定
・Google Core Algorithm Change: Not Panda, Not Penguin & Not HTTPS
今回のブログは、17日、18日に発生したGoogleSERPs変動で影響を受けたWebサイトを調べてみました。
※調査ツール:SERPsモニタリングツール
【変化その1】Wikipediの順位が更に上昇
ドメイン「ja.wikipedia.org」の1位の検索ヒットKW数が、今回のGoogle変動発生前の615個から823個へと208個も増加していました。
※6月15日に監視キーワードを大幅に追加&入れ替えています。
15日から17日までは各キーワードの順位は横ばいで推移していましたが、19日から変動し始め、1位にランクインするキーワード数が増加しています。Google全体の変動とタイミングが合っているので、wikipediaはGoogle変動時に好影響を受けたサイトと考える事ができます。
時を同じくして、Wikipediaが全通信をSSL化すると発表し、現在全てのページがhttpsで表示されるようになっています。
参考:Wikimedia、全トラフィックでHTTPSを利用へ
1位~10位のHTTPS占有率を見ると変動発生前は16%でしたが、現在は23.4%まで上昇しています。
今回のWikipediaによるhttps化が、多くのSERPsのHTTPS占有率を引き上げたのだと思われます。
他のSERPsデータからドメイン「wikipedia.org」を除いた場合のHTTPSヒット数を調べると、wikipedia以外のWebサイトがHTTPSによって上位表示され始めている傾向はありませんでした。
尚、以前の記事「SSLへ移行する事で検索順位はどう変わる?HTTPS化の効果を検証」でも取り上げましたが、GoogleはHTTPSをランキングシグナル(順位を決定する為の要素)として採用しており、HTTPSのサイトは優遇すると発表しています。
【変化その2】大手ECサイトの順位が下落傾向
世界的に有名な大手ECサイトの検索順位が下落傾向にありました。
以前から驚異的な上位順位を維持していましたが、今回のSERPs変動では好影響を受けなかったようです。
1ページ目(1位~10位)に位置していた順位が-3位程下落しているようです。又、2ページ目(11位~20位)の検索ヒットキーワード数は300個程減少していました。
以前からこのサイトの順位推移を見てきましたが、今回の様に大幅な下落は珍しいケースだと思われます。
【変化その3】コンテンツメディアが下落傾向
ハウツー系Webメディアのとして有名なこのWebサイトですが、今回の変動では下落傾向にあるようです。
このWebサイトはクラウドで活躍するライターが様々なトピックに関しハウツー系の記事を投稿できるWebサイトであり、オリジナルの文字コンテンツを多く保有するWebサイトです。以前から下落傾向にありましたが、今回の変動で更に下落してしまったようです。
SearchMetricsのSEO Visibilityを見ると、過去から下落傾向にある事が分かります。そして、今回のタイミングでも好影響は受けていないようです。
最後に
弊社で監視しているSERPsから今回のGoogle変動を調べましたが、上下変動を見せたWebサイト群に関連性はあまり見られませんでした。
パンダアップデートやPaydayなどSERPs順位変動を引き起こすアルゴリズムの更新が実施されると、下落したWebサイト群と上昇したWebサイト群にある程度の類似が見られます。今回の変動では、Webサイト郡というよりも特定のWebサイトの上下が目立ったようでした。
今回のGoogleSERPs変動は、近々適用を予定しているパンダアップデートでは無いとGoogleも発表していますので、また近々大きな変動が有るかもしれません。
※当記事で紹介している内容は、弊社独自の見解による物です。情報の正確性、有用性などについて一切の保証を与えるものではありません。 あくまでも参考としてご覧ください。