2015年5月2日以降から、Googleの検索順位が大幅に変動しており、いくつかのSEM・SEO系メディアではGoogleがアルゴリズムをアップデートしたのではないかという見解が出ています。
既に、Google日本でも通常では発生し得ない順位変動が発生しています。今発生している順位変動に関して変動値や実際に検索順位が動いたWebサイトを調べてみました。
SERPsモニタリングツールの変動値は一部動いている
検索エンジン平均順位変動推移
弊社SEPRsモニタリングツール検索エンジン平均順位変動推移によると、5月4日以降から急激な変動順位を2日連続して記録しています。
通常アルゴリズムにより一部キーワードが上下する事でこのグラフのSERPs変動順位も4位以上変動する事もありますが、4.5位以上の変動が連続して発生する事は非常に稀であり、特定キーワードだけではなく、検索結果全体的に大きく変化している事が分かります。
Mozcast
Mozcastによると、5月3日(米国時間)に変動値が90を超えています。
過去の推移を見ても90を超える時は、順位決定アルゴリズムの変更によるものが多く、Googleの検索アルゴリズムが世界的に一斉変更を加えられた可能性が高いと考えられます。
AWR Google Algorithm Changes
AWR Google Algorithm Changesでは、この数日間に大きなSERPs変動を記録していません。過去の変動値を見る限り、今現在のSERPsは至って安定的に推移している事を表しています。
algoroo
algorooも同じく、ここ数日間はGoogle検索が安定時の値(Roo)を表示しています。
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各モニタリングツールが観測しているキーワードや変動値の算出方法によって、変動の有無を表す指標値が異なる様です。
ソーシャル上では「新パンダアップデートの可能性もアリ」と。
TwitterやFacebookなどソーシャルメディア上では、今回の検索結果変動と新アップデート適用有無はどう捉えられているのでしょうか。
まず、4月21日に適用となったモバイルフレンドリーアップデートとの連動性・関係性ですが、現在はデスクトップおよびモバイル両方に今回の変動が見られるようです。
特にモバイルの検索結果のみ変動している訳ではなさそうです。
MozのマーケティングサイエンティストであるPete Meyers氏によると、パンダアップデートの様なアルゴリズムの動きに見えるとの事。
4月28日からパンダアップデートによる順位下落がとあるサイトで発生。Twitterでの共有によると、このサイトは85%もトラフィックが減少。タイミングが一致しない事なども考えると、必ずしもこの記事で取り上げているSERPs変動によるものとは限らない。
尚、Search Engine Roundtableの記事「Possible Google Panda Update Over The Weekend? 」の最後に『Update:今週末にアップデートは行っていないとGoogleが教えてくれた』との記載も….
参考:(英語)Google「アップデートは実施していない」と明言
日本では、まとめサイトの順位が変動
SERPs変動が騒がれている今、時を同じくして順位変動が急激に起こった日本のWebサイトもいくつかあります。
特に大きな検索順位変動を見ているのが国内最大手のキュレーションサイトです。
様々なキーワードで1位を獲得しており、日本のネットユーザーの大半が必ず辿り着くぐらい驚異的な上位表示力を誇っていました。今までは検索ランクの上昇はあっても、下落はほとんどありませんでしたが、2015年5月2日から複数のキーワードが一斉に順位下落しています。
※当記事で紹介している内容は、弊社独自の見解による物です。情報の正確性、有用性などについて一切の保証を与えるものではありません。 あくまでも参考としてご覧ください。
上の積み上げ式グラフは、定期的に観測している283個のキーワードの検索順位推移です。
母数が少ない為、正確とは言えませんが、5月2日以降から1位にランクインしていたキーワードの数が74個から47個まで大幅に減少しています。
上図の線グラフは平均順位を示したものです。
ここ1ヶ月間は平均11位前後で安定的に推移していましたが、急に15位まで下落しています。たった数日で4位も下落した事を意味します。
ドメイン全てが対象となりますが、SearchMetricsのSEO Visibility値も同じく急下落を記録しています。
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国内有数の大規模サイトであるまとめサイトが、たった数日間でこれほどまでに順位下落の打撃を受けている事を見ると、Googleのアルゴリズム変更があったのか、もしくはペナルティ処置が加えられたのかの何方かによってまとめサイトの検索順位は変動していると考えられます。
現在世界中で報告がある様にGoogleが新しいアップデートをリリースをしたのか、もしくは既存アルゴリズムのチューニングを行ったのか、それとも大規模なバグなのかは分かりません。
もしパンダアップデートの新リリースもしくはマイナーチェンジであれば、今まで検索トラフィックを獲得する一つのコンテンツ生成手法として用いられていたキュレーション形式のコンテンツはGoogleから評価されなくなる可能性もあるかもしれません。(今の状況を見る限り)