ここ最近、Googleの検索結果(SERPs)が頻繁に変動しており、SEO界隈ではよく話題になります。
特に今年に入って以降、極めて大きな変動が1ヶ月未満の間隔で多発しており、過去に類を見ない頻度でアルゴリズムの変更が行われていると考えられます。
直近では5月18日に大きなSERPs変動が発生し、5月26日前後までその変動は続きました。その変動の中、大幅に集客ポテンシャル(順位およびヒットキーワード数)を伸ばしたサイトもあれば、急激にポテンシャルを落としたサイトもあります。
5月に大きな影響を受けたサイトのヒットキーワード数推移をAlgowatchデータから調査すると、その多くが3月に適用されたと噂のフレッドアップデートによる影響を受けていました。
既にTwitterでは多くの事例が報告されていますが、フレッドアップデートの特徴として流入ポテンシャルの急減と急増が挙げられ、たった数日で多くの検索流入を失ったかと思えば、1ヶ月後にはまた以前と同水準まで戻った事例が多くあります。
今回はAlgowatchのヒットキーワードデータから、日本国内のサイトでフレッドアップデートを受けたと思われるサイトの流入ポテンシャル推移を調査してみました。
上のスライドは中規模のコンテンツメディアのヒットキーワード推移です。
3月5、6日を境に急激にヒットキーワード数が減少しており、最も影響を受けたサイトはほぼ0まで減少しました。これは一晩で検索流入の多くを失うほどのインパクトであり、マニュアルアクション(手動ペナルティ)と見間違えるほどの急激な流入数(ポテンシャル)の減少と言えます。
特徴的なのは、4月30日~5月1日にかけて、再び流入ポテンシャル値が急回復しており、以前と同水準まで戻っている所にあります。
SERPs変動が発生する前の3月1日~5日と、変動発生後の5月20日~25日の平均値を比較した所、その多くが2割以上の流入を損失しており、大きい所ではほぼ9割以上が減損したまま回復していない状況にあります。
参考ではありますが、上のスライドは20%もの流入ポテンシャルを失ったサイトのSimilarWebオーガニック流入数のグラフです。
SimilarWebの値によると、2月と比較し4月は自然検索流入が51%も減損しており、今回のアップデートがサイト全体の集客数に大きな影響を与えたことが分かります。
上のスライドは大手キュレーション・コンテンツメディアのヒットキーワード数推移です。
2月に適用されたGoogleJP独自の改善により急激な減少が発生し、その後3月に小さく減少が再び発生。4月の回復は無く、5月のSERPs変動で更に減少推移に転じる傾向にあります。
上のスライドはとある歌詞検索サイトの推移です。
こちらのサイトも同じく3月に1日で1/5まで流入ポテンシャル値を減少させ、4月下旬に以前と同水準まで回復。5月の18日以降に発生したSERPs変動で悪影響を受け、再び減少傾向に転じています。
フレッドアップデートの多くは4月30日ごろに回復する傾向がありましたが、中には減少し続けるサイトも存在しました。
上スライドは大手DB系サイトのヒットキーワード数推移です。
オレンジ色線グラフのWebサイトは、3月に減少を見せ、回復せず、更に5月18日以降も減少し続ける推移を見せています。他のサイトと同様のアルゴリズム影響を受けたのであれば5月に入る手前で回復予兆を見せてもよいのですが、一向に右肩下がりの推移しか見せない状態にあります。
上のスライドは、Youtubeと楽天検索配下(search.rakuten)、Naverまとめのヒットキーワード推移のグラフです。
まず特筆すべき点として、Youtube.comの急激な上昇推移です。5月18日に発生したSERPs変動で、Youtube.comは急激に評価され今年の1月以上の水準までオーガニック集客ポテンシャルを伸ばしました。
また、コンテンツクオリティ系で影響を受けると考えられていたNaverまとめはここ半年間は安定して推移しており、3月、5月の両月とも変動を殆ど受けずに推移しています。
その他様々なWebサイトのヒットキーワード数推移を調査しましたが、フレッドアップデートおよび5月18日発生のSERPs変動の影響を受けたサイト群は、上スライドにある2つのパターンに分類分けする事ができます。
3月6日付近で発生したSERPs変動で急落したものの、4月30日付近で以前と同水準まで戻るケースもあれば、急落後も戻る予兆は無く、5月で更に下落するサイトの2パターンがありました。
※本資料は弊社独自の見解による物です。情報の正確性、有用性などについて一切の保証を与えるものではありません。 あくまでも参考としてご覧ください。
※本資料のデータはAlgowatchのデータを利用しています。