被リンクはGoogleのアルゴリズムアップデート以前に比べ、重要性は下がっているものの、SEOでは注目すべき指標です。Googleは依然として被リンク数を評価軸の1つと発表しており、表示される順位に影響を及ぼします。
しかし、やみくもに被リンク数を稼げば良いわけではありません。上位表示されるためには高品質なページに自然な被リンクを貼ってもらう必要があります。そのため、質の低いページに貼られているリンクなど自社ページに悪影響がある被リンクを精査する必要があります。
被リンクの質を見極めるには時間と労力がかかります。そこで、必要になるが被リンクチェックツールです。被リンクチェックツールを用いることで、自社サイトの被リンクの質を調査できるようになります。さらに競合サイトが獲得している被リンクを知ることもでき、効果的な施策を行う参考にもなります。
今回は数多くある被リンクチェックツールの中から「価格面」、「精度面」、「使い勝手」の3の側面からおすすめの調査ツールを紹介します。
おすすめの被リンク調査ツール8選 今回紹介する8つのバックリンクツールを費用、データベース更新頻度、インデックスの多さ、日本語サポートの軸でまとめました。
では、各ツールの良さを見て行きましょう。
有料版被リンク調査ツール OpenSiteExploer(Moz)
被リンク調査ツールと言えばOSEと言われていたくらい、非常にメジャーなツールです。今はインバウンドマーケティングツールであるMozのいち機能として利用する事ができ、月額99ドル(1.2万円)かかります。OSEのメリットは使う方によって様々ですが、その一つにOSEの独自の評価値であるDomainAuthorityやPageAuthorityも合わせて確認できる所にメリットがあります。
以前は、GoogleのPageRank(TBPR)でページの評価をある程度数字で確認する事ができましたが、最近になってGoogleがPageRankの更新を止めてしまった為、数値による評価判断がつかない状態にあります。これはコンピュータ処理的にどの位良い・悪いと評価されているのか判断するには、機械的に算出された数字の評価値が必要になる為です。
OSEは調査ツールとしては老舗であり、以前から独自Botでリンクデータを世界中から集取してきました。その過程で、リンクの価値を独自のアルゴリズムで解析し表示しています。Googleの評価する傾向とOSEの評価値が近い為、ある程度参考値として見るに値するのでは無いかと考えています。
インデックスの更新は月1回行われており、ほぼ実際のリンク状況と差が無いように思います。しかし、一部ドメイン群では回遊頻度が低い為か、被リンクデータ量はやや少ない様に感じます。
■□
ある程度の精度と使いやすい管理画面のOpenSiteExploerは、これから本格的にSEOの被リンクを分析してみようとお考えの方にはお勧めです。
リンク:Open Site Explorer
Majestic
イギリス発の被リンクツールです。海外のSEO系ブログではAhrefsと共によく目にするツールです。被リンクの増減を日別単位でグラフで表示したり、信頼度と被リンク量の関係値を表すなど、高度な分析にツールの特長を寄せています。機能的にはAhrefsとほぼ差は無く、日本国内のサイトに於いてはややインデックス反映が遅い・少ないように感じます。Majesticのメリットは、価格がリーズナブルな事とサードパーティのツールが多いという点にあります。
リーズナブルな価格 Ahrefsと機能的には大差は無いものの、Ahrefsは79ドルに対しMajesticは49ドルから利用できます。被リンクの抽出可能なデータ量の両者500万行と同じであり、機能的な違いは無いように見受けられます。インデックスの大きさや鮮度に違いはあるものの、ある程度の精度で良いのであれば、Majesticも選択肢として挙げられるでしょう。
サードパーティのツール MajesticはAPIを公開しており、APIの利用料の安さと導入方法が簡単な事から、数多くのSEOと系ツールがMajesticをデフォルトで対応しています。例えばExcel上でSEO分析ができるSeo Tools for Excel もその一つで、MajesticのAPIコードがあればExcel上で被リンク数や評価値などを読み込み、レポートを作成する事ができます。
■□
海外系では定番の被リンク調査ツールであり、信頼性も高いと思われます。やや日本国内の被リンクインデックス反映に遅れが見られますが、致命的では無いため、十分におすすめ出来るツールです。
リンク:Majestic®: Marketing Search Engine and SEO Backlink Checker
WebMeUp
2014年に話題になり始めた新しいバックリンク調査ツールです。欧米では有名なSEO統合ツールである
SEO PowerSuite の創業者Viktar Khamianok氏が新たに立ち上げたWebサービスであり、SEOコンサルタント向けを意識した作りになっています。例えば、被リンク元のIPアドレスを表示したり、Subnetやアンカーテキストの配分率など本格的な被リンク分析に必要なデータ項目がダウンロード出来ます。
使い勝手はAhrefsの方が勝りますが、クローリングの速度やインデックスの大きさは他ツールに引けをとらない程だと思います。Ahrefsと合わせてデータ抽出元としてお勧めのツールです。
リンク:WebMeUp backlink tool
123アナライザー
IP分散サーバーで有名な123サーバー社が提供する被リンク調査ツールです。Majesticからデータ供給を受けており、解析できるデータはMajesticと完全に同じものと思われます。完全に日本語化された画面でMajesticを利用できる為、英語が苦手な方にはお勧めです。価格帯がMajestic本体と異なっており、123アナライザーはAPI利用などを省いた安価なプラン「シルバー」が用意されています。APIなどは利用せず、Webブラウザから被リンクを分析したい方にはMajesticよりも安いプランで利用できます。
リンク:被リンク解析なら123アナライザー
無料版被リンク調査ツール OpenLinkProfiler
OpenLinkProfilerは、完全に無料で利用できるバックリンクチェックツールの中ではインデックス数が大きい分類に入ります。数多く表示されるバックリンクを特定の条件で絞込検索する機能も備えているのも特長の一つです。
↑アンカータイプやリンク元title文などで絞込できる
リンク:OpenLinkProfiler
Siteexplorer
こちらも独自のクローラーによってデータを収集している被リンク調査ツールです。運営者は不明で、サイトの作りからしても個人の方が運営されているように見受けられますが、APIを使ったサードパーティツールでは無く独自のDBを保有するツールベンダーです。
独自の評価値「Rank」とリンク元のPageRankを表示しており、クローラーの回遊方法も他のツールとは異なる為、今まで見つけられなかった被リンクを発見する事もあります。被リンク調査をする時に一番初めに使うツールではありませんが、追加でデータを見るサブツールとして非常に役立ちます。
リンク:Site Explorer
Seokicks
ドイツのWebサービスです。こちらも独自のクローラーを元にデータを集取しており、大手被リンクツールが回遊しきれていない被リンクを見つける際に活躍してくれます。APIも公開されており、独自のモニタリングシステムなどに組み込む事もできます。(APIは30,000Credit/9.9ユーロ)
リンク:SEOkicks Backlink Checker
backlinktest.com
こちらも同じくドイツのツールです。ややインデックスDBが小さく、精度は低いですが、他の無料ツールと同じく、大手ツールが見落としていた被リンクを見つける為にチェックする使い方として利用できます。
リンク:backlinktest.com
調査後の改善が鍵 ツールによって操作性や機能性は異なります。無料版が提供されているツールもあるため、利用できる場合は実際に利用して確かめるのがおすすめです。 また、重要なのは被リンクの質を調査した後の改善、対応です。nofollow設定を行ったり、スパム対応を行ったりしながら自社サイトに不利益の無いよう確認を行いましょう。