Googleが検索結果ページにSSLを導入した事で、ユーザーが検索流入してきたキーワードが見えなくなってしまいました。
所謂「not provided問題」の事です。
アクセス解析のGoogle Analytics上では、流入キーワードが (not provided) と表示され、キーワード単位でのユーザー分析やコンバージョン率改善が難しくなりました。
とあるWebサイトでは、上図の様に流入キーワードの8割以上が not providedで隠れてしまっているケースもあります。
一部ページのみ限定した形で分析するのであれば、ウエブマスターツールとGoogle Analyticsを組み合わせる事で、not providedと隠れていたキーワードを見ることが出来ます。
今回はその方法を流れに沿って説明したいと思います。
not providedで隠れたキーワードを探し出そう
先ずウエブマスターツールにログインし、検索トラフィックの検索クエリ>上位のページを順にクリックします。
ページURLの左端にある三角のボタンをクリックし、検索クエリを全て表示します。
このページで表示できる検索クエリは上位のページに限られる為、全ページの検索キーワードを見ることは出来ませんが、集客インパクトが強いページに絞って分析してみましょう。
三角のボタンを全てクリックし、右クリックしコピーします。
コピーした検索クエリデータをExcelにそのまま貼り付けます。
次に平均の検索順位を突き合わせます。
ウエブマスターツールの検索クエリ画面上部にある「上位のクエリ」から「このテーブルをダウンロード」を順にクリックします。
ダウンロードした検索クエリデータから平均順位をVLOOKUP関数などを用いて先ほどのExcelの表に突き合わせます。
検索結果(SERPs)からのクリック率も見たいので、クリック数/表示回数をExcel関数で算出します。
次に、Yahoo!の流入データを元に各キーワードの想定コンバージョン数を算出してみましょう。
Google Analyticsにアクセスし、キャンペーン>オーガニック検索をクリックします。
参照元>yahooを選び、Yahoo!検索からの流入データを表示させます。
セカンダリディメンションでキーワードを選択し、Yahoo!検索ページからの流入キーワードデータを表示します。
Yahoo!の流入データからコンバージョン数のデータをダウンロードします。
検索クエリのExcelに、VLOOKUP関数でキーワードをフラグにYahoo!検索ページからのセッション数とコンバージョン数を突き合わせます。
コンバージョン数/セッション数を算出し、Yahoo!経由のCVRをもとめます。
Yahoo!経由のCVRからGoogleの想定コンバージョン数を算出します。
あくまでもYahoo!経由のコンバージョン率を元に算出している為、必ずしも正確ではありませんが大まかなキーワードのポテンシャルを測るには十分な精度でしょう。
最後に項目行をフィルタ化し、分析したURLやキーワードを即時に選んで分析出来るように整えます。
これによりURL単位で流入キーワードやそのアクセス数、平均順位、コンバージョン数、CVRなどを閲覧、分析できます。
まとめ
●Googleによる検索結果のSSL化によりnot providedが急増
●ウエブマスターツールの「上位のページ」から検索クエリをみる事ができる
●Analyticsのアクセスデータと突き合わせる事で想定CV数などを算出しておく
●ExcelのフィルタによってURL、KW単位で分析できる