YoutubeやVimeoなどを用いて企業も自社のサービスや商品をホームページ上で紹介するのがごく当たり前になってきました。長々とした文章の説明より動画で視覚的に伝える方が商品やサービスの内容を顧客に理解してもらう事が出来、又短い時間で文章より多くの情報を伝えられるメリットがあります。
しかし、動画マーケティング自体が新しい手法の為、LPOやリスティング最適化などの様にPDCAサイクルによる効果改善は一般的ではありません。又、HTMLページやネット広告にはGoogleAnalyticsやSearch Center、AdEbisなどの効果測定ツールが多数市場にあるのに対し、動画マーケティングの計測ツール自体少ないのが現状です。
今回は動画マーケティングプラットフォームのWISTIAを紹介したいと思います。
WISTIAとは?
Wistiaは動画ホスティングと計測が出来るマーケティングプラットフォームを提供している会社で、2006年に米国マサチューセッツ州に設立されたネット系ベンチャー企業です。
YoutubeやVimeo、Dailymotionのような動画共有サイトではなく、企業ユーザーを対象とした動画マーケティングプラットフォームを提供しています。
WISTIAの強みは「効果測定」にあり!
Wistiaの強みは効果計測機能にあります。閲覧者数といった大雑把なデータではなく、どのユーザーが動画のどの箇所が好むのか、動画の再生時間がどのくらいユーザーエンゲージメントに影響しているのか等、マーケティングに必要なデータを集取、分析する事が出来ます。
計測出来るデータ例
エンゲージメントグラフ
・動画のどの箇所(分秒)でスキップしたか(どの箇所がつまらないか)
・どの箇所を何度もみているか(ユーザーの興味関心がどこにあるか)
エンゲージメントグラフを活用する事により、動画の改善箇所がユーザーの行動から抽出できます。
Video Play Rate
動画を埋め込んだページにアクセスしたユーザーの行動を分析できます。
・訪問者数
・動画ローディング数
・動画再生率
・動画再生数
・総動画再生時間
・平均ユーザーエンゲージメント
動画再生はビデオマーケティングに於いて最初の難関です。
せっかく商品紹介動画を作成しても、気づいてもらえない・興味を示してもらえない等の理由で動画が再生されなければ動画埋め込みの意味がありません。
WISTIAのPlayRateからユーザーの動きと動画再生をデータを分析し改善する事で、動画の再生率向上を図る事が出来ます。
改善施策例として:
└サムネイルの変更
└動画埋め込みサイズの変更
└Webページ内の動画設置箇所の変更
など小さな改善で飛躍的に動画再生率を伸ばすことが出来るとの事です。
カスタマイズ機能
再生ボタンや枠、サムネイル、サムネイルの上に記述する文字や装飾などWebブラウザ上から手軽にカスタマイズ・編集する事ができます。
Video Analyticsで見えてきた分析結果を元に、サクッとカスタマイズしてビデオ再生数の増加改善を図る事が出来ます。
Video SEOも完備!
動画を作り、自社のホームページに埋め込んだものの、そもそもホームページにアクセスするユーザーが少なくては再生回数も伸びません。
WistiaではGoogleの検索結果ページにより多くの動画を表示させる為の検索エンジン最適化機能が備わっています。
↑最近では検索結果ページに動画ページへのリンクが表示されるケースも珍しくない
Wistiaで公開した動画には、検索エンジン向けのサイトマップが生成され、リッチスニペット(検索結果ページに表示する情報)の情報等、ビデオSEOに必要な情報を自動的にまとめ検索エンジンに伝えてくれます。
また、Youtubeに動画を公開した場合、再生回数は伸びるものの、自社サイトへの集客には殆ど寄与しない場合があります。Youtubeのビジネスモデルはトラフィックを大量に集めて広告で収益化する事にある為、ユーザーを出来るだけ長くYoutube.com内に滞在させる必要があります。
又、WebサイトとしてYoutube自体の評価が高い為、自社動画をYoutubeに公開しそれを自社ホームページにも埋め込んだ場合、検索結果ページの順位はYoutube上の動画ページが上位に表示される可能性が高いです。
Wistiaの場合、基本的には動画をホスティングするものの、公開自体は自社サイト(動画を埋め込んだページ)になります。自社オリジナルの動画の場合は、自社サイトのみが動画提供元となる為、他共有サイトにユーザーを取られる心配もありません。
まとめ
リスティング広告やLPO、アクセス解析などの様に動画がユーザーにどのくらい影響を及ぼしているか、刺さっているかを分析する事はまだ一般的では内容に見受けられます。
しかし、多くのユーザーが動画で商品を探したり、情報収集したりする事を当たり前に行っている現在、商品やサービスを動画で説明するサイトの方がユーザーに好まれ、より多くの情報を短い時間で伝える事が出来るのかもしれません。
まだ動画マーケティング自体はネット広告やサイト内改善(アクセス解析)などと比較すると「分析、改善」が一般的ではないですが、今のユーザー志向の変化に合わせ、好まれる動画を作るには分析、改善がとても重要になってくるのでしょう。
その上で、WISTIAは多くの実績、クライントを持ち、機能が充実しているツールとして非常にお勧めできるサービスかと思います。