インターネットによる情報発信が盛んになり、ライターという仕事に取り組む人が増えています。
“書く”ということは、誰にでも身近であり、そのため「自分にも出来るのでは」と考える方が多いようです。
しかしライターと一口に言っても、業務内容等により種類があることをご存知でしょうか。ライターとして活躍を目指すのであれば、自分がどんなライターを目指すのかをあらかじめ考えておくことをおすすめします。
ここでは、ライターをいくつかの種類に分類し、それぞれの仕事内容について掘り下げてご紹介します。
Webライター
インターネット上に掲載される記事の作成を主とするライターです。類似するものにブロガーが挙げられますが、あくまで“商用利用される文章”を書くという違いがあります。また、多くは依頼元からテーマを指定されるため、ブログのように自分で自由な文章を書くものではありません。
媒体は実に様々です。SEO対策に向けた被リンクサイトやブログはもちろん、企業サイトのコンテンツやバイラルメディア、あるいはキュレーションサイト等、多くの媒体が挙げられます。特に詳しい分野があれば、自ら企画を挙げて書く機会もできるでしょう。
依頼元はWebマーケティング会社やホームページ制作会社はもちろん、サイトの運営元から直接依頼を受けることもあります。場合により打合せなどで出向く必要はありますが、ほとんどは在宅ワークとして対応できます。インターネットに接続でき、テキストやWord、Excel等の基本ソフトがインストールされたパソコンがあれば、仕事には十分な環境となります。
クライアントのニーズによっては、CMSへの入稿も行う
尚、Webライターの場合、CMS等へ直接記事を入稿する場合があります。難しい作業ではありませんが、パソコンの利用歴が短い方などは、少し手間になってしまうかもしれません。
書籍ライター
書店で販売されているような書籍の文章を書くライターです。ここでは、雑誌なども含めた意味合いとして解説します。
依頼元は出版社のほか、編集プロダクション等が中心です。原稿作成のみを依頼される他、企画や割付など編集的な仕事まで含めた依頼が発生することもあるでしょう。
書籍の内容により、対応方法は様々です。例えばサービスや商品の解説・活用本ならば、実際にそれらを利用したうえで、その経験をもとに原稿を作成します。必要に応じて写真を撮ったり、パソコンの画面キャプチャを取得したりすることもあるでしょう。
あるいはビジネス書などでは、著者あるいは監修者に取材を行います。数時間、あるいは数日にわたってヒアリングを行い、聞き取った情報をもとに台割に合わせて原稿化していきます。依頼内容によっては、ゴーストライターとして出版に関わることもあるでしょう。
コピーライター
キャッチコピー等を作成するライターです。いわゆる文章とは異なり、短い一文で商品やサービスの魅力を伝えます。
文章力と言うより、発想や閃きが求められる仕事です。Webコンテンツや書籍にもキャッチコピーは存在しますが、コピーライターに依頼されるキャッチコピーは少々異なります。
キャッチコピーだけで商品やサービスの魅力を伝え、購買意欲を沸かせることが必要です。そのため、1つのキャッチコピーに数週間、あるいは1ヶ月以上を要することもあります。
取材ライター
取材を行い、そこで得た情報をもとに原稿を作成します。取材内容は多岐にわたり、例えば次のようなものが挙げられます。
・専門家のノウハウや知識
・企業、店舗等の紹介
・商品、サービス紹介や事例
・イベントレポート
など
人からヒアリングを行うものもあれば、その場に赴いて、雰囲気などからレポート化する取材もあります。場合によっては、写真撮影を同時に求められることもあるでしょう。書籍ライターでも取材について触れましたが、Webコンテンツでも取材を求められることが増えています。
ただし「書ける」ことは必ずしも取材スキルに繋がらず、取材ライターとして活躍するには、ヒアリング能力やビジネスコミュニケーションなど、また異なるスキルの習得が必須です。
編集ライター
ライティングだけでなく、制作原稿の編集までを担います。場合により、ライティング前の企画段階から関わることもあるでしょう。
媒体の特徴やターゲット等に応じ、原稿が読みやすく、また伝わりやすい形に編集を加えます。ときには、自分以外のライターや専門家が執筆した原稿を、構成する作業も含む仕事です。
さらにラフを作成したり、画像を配置したりすることもあるでしょう。
カメライター
写真撮影まで行うライターです。プロカメラマンと比べれば劣りますが、商材として利用でき得るクオリティが求められます。
ライター業としては取材業務の際に、写真撮影を含めた依頼を受けることが多いでしょう。
分野特化型のライター
この他、専門分野に特化したライターも存在します。例えばスポーツライターやフードライター、メディカルライターなどが挙げられるでしょう。
いずれも、仕事に取り組む上では関連分野におけるある程度の知見が必要となります。スポーツならば競技歴があったり、メディカルならば医療資格あるいは実務経験を持っていたりといった具合です。
まとめ
Webコンテンツにおいて、Webライターに依頼するということが多いですが、このようにライターの種類を理解すると、考え方が変わってきます。掲載するコンテンツによって依頼するライターを変えるということも求められてくるのではないでしょうか。
また、そうする事によって、ユーザーの興味を最大限に引き出すことができると考えられそうです。