コンテンツマーケティングの効果指標は複数存在しますが、その一つとしてソーシャルシグナルがあります。
ソーシャルシグナルとは、Facebookやツイッターなどのソーシャルメディア上でユーザーがコンテンツに対しどの様な反応を示したかを表す指数です。公開したコンテンツが多くの集客を獲得しても、顧客の反応がネガティブでは意味がありません。集客数が少なくとも顧客反応が良ければコンバージョンに繋がる可能性は高くなります。
又、ソーシャルシグナルを測定し、分析する事で、どういったコンテンツが見込顧客層に好まれ、逆にどの様なコンテンツテーストが悪い評価を得てしまうのかといった顧客反応を把握する事が出来ます。
今回は、ソーシャルシグナル値の取得方法を説明したいと思います。
ソーシャルシグナル(定量データ)
ソーシャルシグナルとはソーシャルメディア上でのユーザーの反応を示した指数です。具体的なソーシャルシグナルとしてFacebookのいいね数やシェア数、ツイート数などが挙げられれます。
ソーシャルメディアが一般的になり、顧客に直接聞かなくともコンテンツの評価を調べる事が出来るようになりました。この指数を利用し、コンテンツマーケティング施策として公開したコンテンツが実際に見込顧客に評価されているのか否かを調べる事が出来ます。
様々なソーシャルメディアが世の中には存在しますが、顧客の大半が日本に居る場合はFacebookとツイッターの2メディアで十分と思われます。Google+など普及率が低いソーシャルメディアはあまり参考になるデータが取れない場合があります。
では、実際にソーシャルシグナルを取得するツールを紹介します。
ツールを使う事で、複数のソーシャルメディアのソーシャルシグナル値を一括で取得出来ます。
SEOChat Social Media Tool + Authorship
フリーツールの中では一番お勧めです。入力したURL全てのソーシャルシグナルを取得してくれます。膨大な記事の分析などにも利用でき、これ1つで大半のソーシャルメディア反応は分析出来ます。
▼抽出イメージ
対応メディア
- Facebook いいね数
- Facebook シェア数
- Facebook コメント数
- ツイート数
- Google+1s
- G著作者名
リンク:SEOChat Social Media Tool + Authorship
SharedCount
SharedCountは入力したURLのソーシャルシグナル値を取得するWebツールです。URL(記事)単位で取得する為、記事毎のソーシャル反応を調べるデータを抽出する事が出来ます。
様々なソーシャルメディアから横断的にデータを取得してくれるので複数メディアでの反応を見たい時には便利ですが、1回の操作で1URLのみのデータしか取得できない為、多数の記事分析にはあまり向きません。
▼抽出イメージ
対応メディア
- Facebook いいね数
- Facebook シェア数
- Facebook コメント数
- ツイート数
- Google+1s
- Pinterest
- LinkedInシェア数
- Delicious
- Stumbles
リンク:SharedCount
URLに対するフェイスブックのいいね数を調べるツール。
ツール名の通り、入力したURLのFacebookいいね数を調べるツールです。このツールの良い所は、複数のURLも一括でいいね数を抽出する所にあります。
他のソーシャルシグナルを取得する事は今のところ出来ないようですが、大量の記事のFacebookのいいね数だけでも調査し、反応をざっくり調査したという方にはお勧めのツールかと思います。ブックマークレットも用意されており、閲覧中ページのいいね数をサクッと確認する事も出来、大変便利です。
リンク:URLに対するフェイスブックのいいね数を調べるツール。
▼抽出イメージ
ユーザーの反応(定性データ)
いいね数など数字でユーザー反応を評価する場合と、実際にユーザー発言した内容から、反応や感度を分析します。とくにアクセス数はあるものの、いいね数が殆どつかない場合や、コンバージョンに至らない等、定量データでは見えてこないユーザーの不満や評価を文章を読み解き把握します。
Yahoo!リアルタイム検索
ソーシャルメディア上で発言されている内容をリアルタイムで検索する事が出来ます。
公開したコンテンツを表す単語や、公開したコンテンツを掲載しているURL、社名、ブランド名で検索し、ユーザーの反応を読み解きます。
実際に文章を人間が読み、各発言から反応を理解する必要がある為、大量の分析には向きませんが、今まで見えてこなかった顧客の声や反応を把握する事が出来、コンテンツや商品の改善点やユーザー評価を読み解く事が出来ます。
キーワードを入力すると、ツイッターやFacebookからキーワードを含む投稿を表示します。この機能を利用し、ソーシャル配信した短縮URLやタイトル名などで検索し、コンテンツに対する反応を見て、コンテンツがどの様に評価されているか調べます。
飽くまでも定性評価になる為、発言者や読み解く側によって内容の受取方が異なる為、平等かつ正確に評価する事は難しいですが、重要な顧客の声を読み解き、数字では分からない改善・改良箇所を発見するには有効な手段と言えるでしょう。
又、Yahoo!リアルタイム検索には感度分析機能を備えています。これは、キーワードに対するユーザーの反応がポジティブなのか、それともネガティブなのか言語分析し、その割合を表示してくれます。また合わせてネガ・ポジ毎に発言投稿内容を表示してくれます。
リアルタイム検索は自社コンテンツのユーザー反応(声)を見る事も出来ますし、潜在顧客層が抱える悩みや不満を見つけ出し、商品改良案やコンテンツマーケティングのコンテンツ案として利用する事が出来ます。
リンク:Yahoo!リアルタイム検索
Topsy
Topsyとは、ツイッターの検索&分析サービスのWebサービスで、フリー版では入力したキーワードに関するツイートや統計データを表示してくれます。
Yahoo!のリアルタイム検索やTwitterの検索との違いは、豊富な検索指定機能と、過去にさかのぼって検索出来るこの2点にあります。
特に検索指定機能は分析時に大変便利な機能となります。URLやハッシュタグ、記号、写真など様々な物が投稿されるツイートでは、ブランド名を指定して検索した場合でも、URLとして検索ヒットし、正確な分析が出来ない場合があります。
これら検索でヒットした不要ツイートを目視で排除していく作業は非常に多くの工数を要し、分析範囲を狭める用意にもなります。この様なノイズを検索対象を指定する事で排除し、対象としたいツイートのみ検索出来ます。
又、Topsyにはツイート数を統計データとしてグラフで表示する機能があります。
この機能を利用し、ブランドや商品、コンテンツがどの様に伝播したか分析することが出来ます。又、複数のキーワードを一緒に検索する事で商品・ブランド等に対するユーザー反応の変化を分析出来、今後の商品開発やコンテンツ案の参考として利用出来ます。
▼例:iPhone6の大きさに対するユーザーの反応を推移で表したグラフ
リンク:Topsy
まとめ
集客数(アクセス数)だけではコンテンツがどのユーザーに影響を与えているか分かりません。ソーシャルメディアでの反応をツール等を用いて確認し、把握する事がコンテンツマーケティング施策を磨いてく一番有効な手法です。
又、ツイッターやFacebookに投稿されたユーザーの声から商品の改善点や、新しいアイデア、コンテンツマーケティング施策で取り上げるネタなどを探す事が出来ます。
今では無料で分析出来るツールが多数ありますので、ぜひ自社のコンテンツや商品などを分析し、把握されてみてはどうでしょうか。