オウンドメディアを立ち上げ、ソーシャルメディアで直にユーザーと接触すると、思わぬ所で運営者側の意図とは異なる形でコンテンツを捉えられてしまったり、それが元でネガティブな噂や風評がネット上で立ってしまう時もあります。
できる限りユーザーとのミスコミュニケーションを減らし、可能な限り顧客にとって良いコンテンツを提供していく必要があります。その為には常にユーザーの声に耳を傾け、状況を把握出来るようにしなければなりません。
今やネット上では誰でも意見を発言できる環境にあり、ユーザー一人ひとりが大きな発言力を持つまでになりました。
この環境下で発生する意見や発言を常にキャッチし、最善なコンテンツの提供とオウンドメディアの運営を行う必要があります。
今回は、ネット上の反響や発言を把握する方法を説明したいと思います。
GoogleアラートとTopsyで始めてみよう
Googleアラート
Googleアラートとは、指定したキーワードで新しいWebページが現れた時に通知してくれるサービスです。
指定したキーワードのGoogle検査結果上位20位に新しいWebページが出現した時に、メールもしくはRSSで通知してくれるサービスです。
検索対象は、通常のWebサイト検索とニュース、ブログ、ビデオ、書籍、ディスカッションの6つとなっている。
利用方法は下記の通り:
【1】Googleアラートにキーワードを追加
Googleアラートにアクセスし、監視対象のキーワードを入力します。
監視対象のキーワードは、ブランド名や商品名、社名、ドメインなどを登録します。
アラートを受け取る方法として、メールとRSSの2種類が選択できます。RSSリーダーをお使いの方はRSSでの受信をお勧めします。
【2】RSSリーダーに登録
Googleアラートの画面に表示されるRSSリンクをコピーし、RSSリーダーに登録します。
毎日チェックし、キーワードに関するWebページやニュースなどをヒットしていないか確認しましょう。
Topsy
Topsyとは、Twitterの検索に特化したWebサービスです。
過去のツイートを様々なフィルターと共に検索する事が出来、ユーザーの声をポイントを絞って検索する事が出来ます。
Googleアラートと同様にサイト名やブランド名、商品名などツイート内で記載される可能性が高い単語を検索します。本来は感度検索やタグクラウドなどで可視化出来ればベストなのですが、無料版の場合は検索結果を表示するまでに留まります。
対象となるキーワードを検索し、ブックマークなどに登録します。検索対象範囲を7日間に選択し、2日~3日に一回程度で内容を確認します。
ツイートを流し読みし、ユーザーの反応を見たり、風評の監視を行いましょう。
正確に分析するには有料ツールが必要
膨大なデータから必要とする反響や発言を瞬時に分析するには専用のツールが必要です。
日本国内では、TRUE TELLER SocialDeskがあり、海外ベンダーであればSimply Measuredが挙げられます。
理由は多数ありますが、主に下記2点です。
データ供給を受ているツールベンダーが限定されている
ソーシャルメディア会社のデータは一般には公開されていません。APIを通して限られた範囲のデータを限られた回数のみ取得する事は出来ますが、これでは断片しか把握する事が出来ないため、意味を成しません。
正確に分析するには、各ソーシャルメディアからデータ供給を受け、分析が出来るツールを利用する必要があります。
Twitter社の場合、複数のAPIを用意していますが、一般開放されているAPIではデータの取得回数や範囲に制限がかけられています。
最上位APIである「Twitter Streaming API」でさえ、検索キーワードに該当するツイートの数%しかデータを提示しません。又、検索キーワードに該当するツイートが現時点で発生している全ツイートの1%を超える場合は、サンプリングデータのみしか取得出来ず、全てのツイートを分析する事は出来ません。
Twitter社の場合、全ツイートデータをリアルタイムで供給する「Twitter Firehose」クローズドのAPIを一部ベンダーのみに提供しています。ソーシャルメディア上で発生している会話全てを正確に分析するには、Firehoseなどのデータ提供を受ける事が出来る有料ツールを使う必要があります。
ビッグデータ&言語解析が必要
膨大なツイートや投稿文を一つ一つ読むわけには行きません。
大量の会話(ツイート文や投稿)からユーザーの感情や反応を機械的に分析し、可視化するツールが無い限り、大量なデータは意味を成しません。
これら大量なデータを扱え、言語解析が出来るツールが必要です。
以上から、正確にユーザーの反応をリアルタイムで把握し、分析するには有料のツールが必要となります。
ツール例
・なずきのおと(NTTData)
・BuzzFinder(NTTコミュニケーションズ)
・Dataminr
まとめ
最近ではソーシャルメディアの影響もあり、良い噂も悪いうわさも瞬時に伝わります。
運営者側の意図が誤って解釈されたり、ユーザーの希望とは異なるコンテンツを提供してしまう可能性もあります。
各ツールを上手く利用し、顧客とのミスコミュニケーションをできる限り防ぎ、顧客が求めているコンテンツを作り、提供していく事が求められていくのでしょう。