(この記事で紹介しているSERPsモニタリングツールの機能は、現在keywordmap(キーワードマップ)のアルゴリズム分析機能「SERPs変動観測」に移行しています。ご了承ください)
過去、検索結果の変動をモニタリングするツール「検索エンジン平均順位変動推移(→keywordmapのSERPs変動観測へ移行)」を公開してきましたが、精度を高め、より多くのデータを閲覧できるSERPsモニタリングツールを公開しました。
検索エンジンの順位がどの位変動しているのかを日別で見る事ができ、Googleアルゴリズムやアップデートの変化を察知する事を目的としています。
(SERPsモニタリングツールβ版は現在keywordmapに移行しています)SERPsモニタリングツールの見方
SERPsモニタリングツールのTOP画面に表示される棒グラフは、毎日監視しているキーワード群全体の変動順位(算術平均値)です。
このグラフは検索結果(SERPs)がどの位変動しているか表しています。変動順位が高い場合は、Googleのアップデートや順位決定アルゴリズムの変更により検索結果が大きく動いている事になります。
グラフの色とSERPs変動状況
ツールのTOPページに表示される棒グラフは、各日のSERPs変動に応じて色が変化します。
安静時は変動順位が3.5位未満であり、グラフの色が緑色で表示されます。監視しているキーワード全体で大きな変動を検知すると、グラフの色が変化します。
順位変動値が3.5位以上になると、棒グラフが緑色から黄色に変化します。グラフの色が黄色の場合は検索結果(SERPs)が不安定な状態を指します。
変動順位が5位を超えると大変動として赤色に変化します。Googleのアップデートが適用され各ワードの順位が数日で大幅に変化する状態を指します。
特定Webサイト・サイトカテゴリの順位状況
SERPs全体だけでは無く、特定のドメイン(Webサイト)の順位推移も閲覧できます。
「特定Webサイトの順位推移」のボタンをクリックすると、日本の大手Webサイトの順位範囲のヒット個数の推移とSEO Visibility値という順位に重み付けをした値をグラフで閲覧できます。
指定したドメイン(Webサイト)が監視キーワードの検索結果1位~30位内にランクインする数を各順位のレンジで算出し、積み上げグラフとして表示しています。
SERPs順位変動と共に特定Webサイトの1位の個数が急に増加していた場合、そのサイトは好影響を受けた事が見て取れます。
特定のWebサイトの順位推移を見ることで、SERPsが大きく変動した時に特定のWebサイトにどの様な影響を与えているのかや、検索結果の変動が特定のWebサイトやキーワード、サイトコンテンツ形式のみに影響を与えているのか、それとも全体に影響しているのか等、より多くの情報を持って順位変動を捉えることができる様にしました。
SERPsモニタリングツールの仕様
ネット上には類似の監視ツールが多数存在しますが、弊社のモニタリングツールはより精度を高めるべく、下記仕組みで構築&運用しています。
変動を監視している順位範囲
当ツールでは1位~10位のみのSERPsを前日と当日で比較し、変動順位を算出しています。
他のツールでは1位~100位の変動幅を見ている所もありますが、20位以下の順位は安静時であっても常に大きく変動している為、アルゴリズム変更による変動なのか通常の変動なのか正しく判断できません。
上の表は、過去弊社が行った各順位範囲の変動平均値です。安静時といわれる時でさえ50位以下は略毎日順位が入れ替わる事が分かりました。
以上から、1位~10位のみの変動値を見て、検索アルゴリズムの変化を捉えるのがより精度が高いと判断しました。
尚、類似ツールですと、Mozcastも同じく1位~10位を監視対象としています。この為、弊社ツールとMozcastのグラフ(推移)が似る傾向にあります。
監視キーワード
旧ツール「検索エンジン平均順位変動推移」は監視するキーワードが50個しかありませんでした。
50個ではあまりにも母数が少なく正確にSERPs状況を把握する事が出来ない為、今回は様々なカテゴリのキーワードを数千個抽出し、監視しています。
※監視対象として選定したキーワードは全て1キーワードあたり検索Volが500以上(Adwordsキーワードプランナーの値)あり、実際に検索されるキーワードのみを監視対象としました。
上の表は監視キーワードの検索ボリュームや競合性の比率を表したものです。
ビッグキーワードや競合性の高さから収益性が高いと思われるキーワード、スモールワールドまで幅広くモニタリングしています。
SEO Visibility値
SEO Visibilityとは、各順位に重み付けし合算値を出したものです。
対象順位は1位~30位とし、1位が最も高い30ポイント、2位が29ポイント、30位が0ポイントとなります。
「1位~10位」といった順位の範囲を1つにまとめ、その範囲にランクインする数の推移を見た場合、大量のキーワードが2位から7位に下落しても中々その状況をいち早く察知する事ができません。
当然、2位→7位の下落はユーザーの視認率が著しく下がり、実際のアクセス数に大きく影響します。この順位の落差を分かりやすく見るための値(グラフ)として「SEO Visibility値」という名の値とグラフを表示しています。
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SEO Visibilityで有名なのがSearchMetricsです。
FAQによると、検索ボリュームと順位を元にSearchMetricsが独自に算出しているとの事。キーワードの流入ポテンシャル(検索Vol)も合わせて重み付けとして利用しているので、より精度高い値が閲覧できそうです。
又、SEO Visibility値は必ずしも流入数と紐付いている訳では無く、あくまでも過去(たまたま)ヒットしていたキーワード群の順位が下がったか・上がったかを表すだけにしか過ぎません。
参考:Searchmetrics Moments – What is SEO Visibility?
最後に
当ツールはあくまでも検索結果の変動を弊社独自の解釈で機械的に算出しているものにしか過ぎません。又、その変動は検索結果全体で発生し得る変動のごく一部にしか過ぎないことも明記しておきます。
ある情報を自社Webサイトの戦略・施策として取り入れるには、情報源の正確性が重要です。
Googleは公式ブログやヘルプ・ガイドラインなどを用意していますので、まずはこちらの情報を主に考えるのが好ましいでしょう。その上で、一つの参考として第三者のツールが出す値などを見るのが良いでしょう。
参考:
・Webマスター向け公式ブログ
・Google と相性の良いサイトを作成する方法
・検索エンジン最適化スターターガイド