今回はインターネット業界の調査、研究に使えるWebサービスを紹介します。
既存事業の次の商品付加価値に関する研究や新規事業のヒントなど事業に関するヒントやアイデアを調べてみましょう。
「注目度」を調べるGoogle Trend
Google Trendを用いて商品名や企業がどれほど注目されているのか、競合・既存商品と比較し注目度の差はどの位あるのかを見ることが出来ます。
対象となる商品名を検索する事で、過去数年間の検索トレンドの推移を閲覧できます。競合他社の商品名などと比較検索する事で、実際の知名度や対象顧客数の差などを想定できます。
上図はコンテンツ制作のクラウドソーシングサービスである「Contently」と「Newscred」のトレンド比較。Newscredの方がこのサービスでは先行者であるが、注目度はContentlyの方が高い。
リンク:Google Trend
「企業評価額」を調べるCrunch Base
Crunch Baseとはスタートアップを中心として企業情報のデータベースです。企業名や代表的なプロダクト名で検索すると、過去引き受けた第三者割当増資の回数や金額、本社所在地や創業者・役員陣の経歴、投資家名など閲覧できます。
類似商品の開発などを検討する際、海外ではどの様な評価を受けているのか、や調達からエグジットの差額など財務上の計画を立てるに参考となるデータを手軽に調べることが出来ます。
リンク:Crunch Base
Crunch Baseと合わせて企業情報を調べるLinkedin
ビジネス向けのソーシャルネットワーキングサイト「Linkedin」も同じく企業情報のデータベースとして使う事ができます。
企業名で検索すると、従業員数や本社所在地、創業年、上場の有無などその会社の規模感をある程度把握できる情報が閲覧できます。
リンク:Linkedin
「人材戦略」や「職場環境」を調べるGlassDoor
GlassDoorとは企業の評判や口コミ情報サイトであり、日本の転職会議と同一のWebサービスです。
企業名で検索すると、会社の口コミや評判、給与、入社難易度、募集中の求人票など人材戦略に関する情報を調べる事ができます。
インターネット業界では人材そのものが企業競争力の源泉である事から、注目している企業の人材戦略を調べるのも重要なリサーチとも言えるでしょう。
リンク:GlassDoor
プロダクトに関する「口コミ」や「展望」が見えるQuora
Quoraとは英語圏を対象とした実名制のQ&Aサイトです。Yahoo!Answerなど日常生活に関わる事が中心の既存Q&Aサイトとは異なり、専門的な質問や議論も活発に展開されているQ&Aサイトです。
実名制ともあり、返答内容は非常に詳しく、質の高いQ&Aや議論を閲覧する事ができます。
調査するプロダクトや企業に対するユーザーの声やその企業が参入しているマーケットの展望など、企業成長に関する「ヒント」を掴む重要な情報源として利用できます。
リンク:Quora
まとめ
商品サイクルが非常に早く、1年先を見通す事が不可能なインターネット業界では、昔から「タイムマシン経営」が行われてきました。
※タイムマシン経営とはソフトバンクの孫社長が成功を収めた経営手法。海外で成功を収めている企業やサービスを買い付け、日本で展開する事でビジネス成功を図る手法。
歴史に学ぶのが成功の近道と言われていますが、インターネット業界での商品開発や販売戦略も同じことが言えます。
先行者が開発を完了したプロダクトに関する情報や膨大な予算を費やし作り上げてきたマーケティングノウハウを研究し、自社サービスの成長戦略のヒントや新規事業のアイデアとして捉えてみるのも良いでしょう。
●検索上での注目度の推移を比較する
└Google Trend
●第三者割当増資など企業評価などを調べる
└Crunch Base
●企業情報や競合にあたる企業名を調べる
└Linkedin
●人材戦略や注力事業など企業情報を採用面から調べる
└GlassDoor
●プロダクトや企業に関する口コミや展望を見る
└Quora