最近ではWebマーケティング関連のAPIも充実しており、これらAPIを利用する事で手軽にWebマーケティングツールを構築出来るようになりました。
この様なWebマーケティング系APIを利用すれば、自社の専用管理ツールや代理店のレポート生成ツールとしても利用出来そうですね。
今回は、そんなマーケティング系APIを紹介したいと思います。
Ginzametrics API
オンラインSEO管理ツール「Ginzametrics」のAPIサービスです。
主に検索エンジンの順位やソーシャルシグナル、ランディングページURLなどの情報をJSON形式で取得できます。
基本的にはGinzametrics内で閲覧できるデータをAPIで取得する形となっている為、全く新しいキーワードをリクエストするだけでは検索順位は取得出来ないようです。
現在、Ginzametricsを利用されており、他のデータと統合して閲覧するなどの利用シーンには利用できそうなAPIです。
リンク:Ginzametics API
検索順位取得API
Yahoo!やGoogle、Bingの検索順位をリアルタイムで取得できるAPIです。
検索順位を調べたいキーワードと対象サイトのドメインをリクエストするだけで、現時点での順位が取得できるAPIです。
有料版ですが、無料で2週間試用できるとの事。検索順位チェッカー.comでの開発実績がある為、ある程度データの信頼性は持てそうです。
順位データの取得元である検索結果ページのHTML構造は時々変化する事もあるため、自前で毎回対応する事が出来ないケースにはお勧め出来るAPIサービスです。
リンク:検索順位取得API
Google Adwords API
リスティング広告のAdwordsのAPIサービスです。
申請制となっており、利用するにはGoogleによる審査を通過しなければなりません。
審査の通過にはいくつかの基準が設けられていますが、主にMCCアカウントを保有しており、一定以上の広告費を該当アカウントで消化済みであり、尚且つAPI利用目的が明確でなければなりません。
一度審査を通過すると、対象MCCアカウント配下で管理しているリスティングアカウントの操作やレポーティング、キーワードデータを取得できます。
SEOなどでよく用いられるキーワードボリュームなども取得でき、キーワードサジェストと合わせて見込みキーワードの自動抽出など出来そうです。
一定の基準をクリアしなければなりませんが、AdwordsのMCCアカウントをお持ちの方は、一度申請してみてはいかがでしょうか。
リンク:AdWords API のお申し込み
Ahrefs.com API
被リンク調査ツール「Ahrefs.com」のAPIサービスです。
有料のUnit制となっており、利用した分(リクエスト数)に応じて購入したUnitが消費されていく課金方式です。
基本的にはAhrefs.comで閲覧できるデータをAPIでも取得出来るサービスです。
指定したURLやドメインの被リンク数やドメイン数、アンカーテキスト、新規被リンク数、減少被リンク数、Ahrefsランク等様々な被リンクデータやそれに纏わる定量データを取得できます。
利用シーンとして、オンラインレピュテーション管理用に被リンクデータを自動的に監視するシステムに組み込むことが出来るでしょう。
又、欧米圏のWebマーケティング系ツールの多くにはAhrefsのAPIが被リンクデータ元APIとして利用されています。
リンク:Ahrefs API
SimilarWeb API
他サイトのトラフィックや参照元、流入キーワードを調査するツール「SimilarWeb」のAPIサービスです。
SimilarWeb APIでは3つのAPIを提供しています。
1つ目がTraffic APIです。指定したドメインの訪問者数(トラフィック数)を返却してくれます。2つ目のAPIがRank&Research APIです。このAPIではSimilarWeb内で格付け順位をグローバル、地域、国別で取得できます。
最後のAPIがEngagement APIです。指定したドメインのユーザーエンゲージメントを返却してくれます。例として平均ページビューや滞在時間、直帰率などを取得できます。
競合サイトの想定流入数や訪問キーワードなどのレポートを、APIを通して作成する事ができるでしょう。
SimilarWebAPIも従量制となっており、Calls(リクエスト)を買い切る形になります。(最低25KCalls:249USD~)
リンク:SimilarWeb API
Google Analytics API
アクセス解析ツールであるGoogle analyticsのデータをプログラム側でも取得できるAPIサービスです。
状況を簡単に理解するだけであれば既存のanalytics管理画面で十分ですが、定期的にExcelなどでレポートを作る場合や大量のデータを取得し、検索順位やコンバージョン数などの他データと突き合わせてレポートを作成する場合は、APIを通して自動的にデータを取得&加工する仕組みを構築してしまうのが結果的には効率的でしょう。
GoogleAPIはデイリーアクセス数に制限を設けており、フリー版では1日5万回までリクエストできます。非常に細かいセグメントでのデータを毎日大量に取得しない限り5万回で十分な回数かと思います。
誰でもフリーで申請無しで利用できますので、興味のある方は是非触ってみてはいかがでしょうか。
リンク:Google アナリティクス API
Bing Search API
マイクロソフトの検索エンジンサービス「Bing」が提供しているAPIです。
日本では検索エンジンのシェア率が未だ低いBingですが、Googleとは異なりAPIを通して検索結果ページ(Serps)やWebMasterToolのデータを取得できます。
Bingの検索順位を調べたり、関連語データをBingの検索結果から取得したりと利用シーンは様々です。
有料ですが、大量のリクエストにも対応している為、大規模なシステムへの導入やビッグデータを用いた調査に有効活用できるAPIです。
リンク:Bing Search API
まとめ
その他にも多数のマーケティング系APIがネット上では公開されています。
自社システムとして組み込んだり、Webサービスとして利用するなどアイデアベースで様々な目的に利用出来そうですね。
●検索エンジンの順位やソーシャルシグナルを取得するAPI
└Ginzametics API
●日本国内の検索エンジン順位を取得するAPI
└検索順位取得API
●Adwordsリスティングデータを取得するAPI
└AdWords API
●被リンクのデータを取得するAPI
└Ahrefs API
●他サイトの流入数や参照サイト、流入キーワードのデータを取得するAPI
└SimilarWeb API
●アクセス解析GoogleAnalyticsのデータを取得するAPI
└Google アナリティクス API
●Bingの検索結果データを取得するAPI
└Bing Search API