キーワードプランニングツール「Keywordmap(キーワードマップ)」は、おかげさまで2016年7月のリリース以来、たくさんの企業様にご利用いただいており、大変なご好評を博しております。
これからKeywordmapを導入しようとご検討中の企業様、あるいは現在ご利用中の企業様の中には「他社はどのようにKeywordmapを活用しているのだろうか?」とお考えの方がいらっしゃると思います。
そこで今回、Keywordmapを他社に先駆けていち早く導入し、業務改善に役立てていらっしゃる株式会社コズレ様にご登場いただき、活用状況についてお話を伺いました。インタビューに応じていただいたのは、株式会社コズレ取締役の早川修平さんと同社編集マネージャーの小川晶子さんです。コズレ様のご要望をヒアリングするため、Core取締役でKeywordmap開発者の平大志朗も同席しております。
Keywordmapを活用していく上で大切なヒントがたくさん詰まった、興味深いインタビューになりました。ぜひご一読ください。
数あるツールの中からKeywordmapを選んだ理由
――まずはコズレ様の業務内容と特徴、強みなどを教えてください。
早川 弊社は、子育て支援をWebサービスで行うことをミッションとして掲げています。現在、メインで展開しているサービスが『cozre子育てマガジン』といいまして、「子育てに関わるすべての人々が、子育てに関するノウハウを投稿していくプラットフォーム」がコンセプトです。リリース当初は、料理レシピを投稿する有名なコミュニティサイトの子育て版をイメージして作っていました。
『cozre』の特徴は3つあります。1つ目は、投稿してくださる方々が非常にバラエティに富んでいることです。実際に子育てをされているパパ、ママなどの子育て当事者もいらっしゃれば、保育園や幼稚園の先生をはじめとする子育ての専門家の方々もいらっしゃいます。最近増えているのが、自治体や子育て世代をターゲットにしている企業様からの投稿です。
つまり、子育ての当事者、子育ての専門家、子育てを事業とする企業様・自治体が三位一体となってバラエティ豊かな記事を投稿しているのが『cozre』の強みです。
2つ目の特徴は、投稿いただいた情報を社内で審査・編集しているという点です。子どものいる主婦の方を中心に20人ほどが編集に携わっています。投稿された情報にその方々が目を通し、子育て当事者の目線で「おかしなところはないか」「本当に役立つ情報なのか」などの点をチェックして情報の裏取りを行っていますので、記事の信頼性という点も強みです。
3つ目の特徴は、個人情報と記事情報のマッチングです。子育てといいましても、人によって考え方や方針は異なりますし、欲しい情報もそれぞれに違います。『cozre』では会員の方に個人情報をご登録いただいておりまして、記事には「この記事はどんな人におすすめか」を表すデータをつけています。その2つをマッチングさせることで、必要な情報を必要な人にお届けするという形を取っています。
この3つが『cozre』というプラットフォームの強みです。
「子育てに携わる方々それぞれのニーズに合わせて、的確な情報をお届けしたい」と語る株式会社コズレ取締役の早川修平さん。
――編集者が約20人というと、割と大所帯な印象を受けます。
早川 全員がフルタイム勤務というわけではなく、シフト制です。会社に来て仕事をする人もいれば、在宅ワークの人もいます。勤務時間や働き方などはいろいろなパターンがあります。
――子育て中の主婦の方が編集を担当されるというのは「信頼性の担保」「記事のクオリティ」を重視されているということですね。
早川 質の担保には非常にこだわっています。
ただし、みなさん一般の主婦の方ですから、SEOの知識は全くないところからのスタートです。そこでKeywordmapに助けられているというわけです。
――そもそもKeywordmapを導入するきっかけは何だったのでしょうか?
早川 Coreさんには以前から「情報を探している人の検索意図を大切にしてください」というご提案をいただいていました。Keywordmap導入前は、キーワードプランナー、フリーで使える共起語ツール、サジェストキーワードツールなどツールを3つほど使って検索をかけていました。しかし、3つのツールをインストールして、操作方法を約20人の主婦の方々に理解していただくことや、実際に使用すること、それらの情報をうまく整理して最終的に記事に活かすことなどさまざまな工程があり、かなりの手間がかかっていました。
そんなときに「Keywordmapを導入すれば、そうした作業を1つのツールで完結させることができる」というご提案をCoreさんからいただいて、業務効率化のために利用することにしました。
――他社のツールもいろいろある中で、Keywordmapを選んでいただいた理由は何でしょうか?
早川 2つあります。1つは、もともとCoreさんにコンサルティングをお願いしていて、弊社の事情によく通じていらっしゃることです。コンサルティングの効果を最大限に発揮していただくためには、Keywordmapを使ったほうが良いだろうと判断しました。
もう1つはコスト面です。何社か比較してみましたが、Keywordmapがおそらく最安値水準ではないでしょうか。
わかりやすくて使いやすい!工数は1/3に
――実際にKeywordmapをご利用いただいた上での感想・評価をお聞かせください。
早川 良かった点は2つあります。1つ目はUIの部分です。すごくわかりやすくて、初めて触ったときでもすぐに使い方がわかるのは非常にありがたかったです。Keywordmapの使い方について、編集の主婦の方々から質問が出ることはほとんどありませんでした。
2つ目は、複数のツールが1つにまとまったことによって、情報をいろいろなところに探しに行かなくて済むようになり、工数削減ができたことです。
――開発者の平さんは、これまでのご意見を伺っていかがですか?
平 本当にうれしいですね。コンテンツマーケティングのコンサルティングを行う中で、Keywordmapはもともと「工数の削減をする」「工程数を標準化、平準化する」ということを目的に開発したものですから、工数削減に貢献できたということと、みなさんが比較的すんなり操作することができたとお聞きしまして、開発担当としては非常に感激しております。
「Keywordmapは、コンテンツ作成の工数削減を目的に開発した」と語る開発担当者でCore取締役の平大志朗。
早川 とにかく使いやすいんですよ。ソーシャルメディアで反響が多いコンテンツもキーワードから抽出できますので、時々参考にしています。もともとの業務フローの中には入れていなかったのですが、「情報の選択に迷ったときは、SNSでバズったコンテンツをチェックしましょう」と編集の方々に伝えています。Keywordmapなら何がバズったかすぐ調べられるので、とても便利ですね。
――編集に携わる小川さんは、Keywordmapをどのように活用していらっしゃいますか?
小川 例えば、記事のキーワードが「離乳食 食器」の場合、Keywordmapのトップページで「離乳食 食器」と入れてユーザーの検索意図を調べます。実際に編集していただく方には、ワードマップに表示されたワードを全部CSVでダウンロードして、弊社で使っている記事の投稿システムに貼り付けたり、連絡用に使う作業シートに貼り付けて「これを使って記事をチェックしてください」と伝えています。
ほかに活用しているのは、「SEO調査ツール」の中のキーワードDBです。最近、「キーワードプランナー」が使えなくなってしまったので、こちらを活用しております。
キーワードプランナーが使えなくなったのは確かに痛いのですが、Keywordmapを使えばキーワードの調査からユーザーの検索意図の把握まで1つのツールで完結できるため、結果的には工数削減になりました。
――Keywordmapの導入前後で、工数はどれくらい削減できましたか?
早川 以前はキーワードプランナー、サジェストキーワードツール、共起語ツールの3つのツールそれぞれにキーワードを入力していたため、各5分ずつで計15分くらいかかっていましたが、Keywordmapを使うことで、かかる時間は3分の1くらいになりました。
Keywordmapの課題と改善点
――Keywordmapに求めることや改善点はありますか?
早川 現在は、1つのキーワードごとにCSVダウンロードを毎回行う必要があります。それをまとめて複数で出せるといいなと思います。例えば、「離乳食」「ベビーカー」「抱っこひも」など、それぞれのワードが一気にダウンロードできるようになると、弊社で地道に検索作業をしていただいている方々がとてもラクになります。
平 大変参考になります。
――小川さんはいかがですか?
小川 記事のリライトをするときに欲しいのが「逆引き」機能です。例えば、記事のURLを入れると、「この要素が足りない」「この共起語を入れると、さらに良くなる」というのがひと目でわかるような機能があるとうれしいですね。
早川 それはぜひ欲しいですね!
小川 今は投稿者の方や編集者の趣味やセンスに頼る部分が大きいので、「共起語の観点から、この記事にはこの要素を足すといい」とKeywordmapが提案してくれると、さらに便利になると思います。夢みたいな話ですかね(笑)。「文中にこの共起語がない」という表示などでもいいんですけど。
「共起語の“逆引き機能”が欲しい」と語る株式会社コズレ編集マネージャーの小川晶子さん。このリクエストを受け、平が早速、“逆引き機能”を公開した。
参考:共起語抽出ツールを使って競合ページと自社ページを比較分析する方法
――平さん、今の意見をお聞きしてどうですか?
平 実は私もすでにいくつか改善案のお話を頂いておりまして、現在開発を進めているところです。早川さんにおっしゃっていただいた「一括でダウンロードできる」という機能は、本当に必要だと思います。Keywordmapは効率化を目的としたツールですから、できる限り早めにリリースしたいと思います。
※編集部註 このインタビューの後、「共起語抽出ツール」を公開。これまでの無料ツールとは異なり、本文抽出エンジンを用いてメインコンテンツのみを対象に共起語を抽出しており、重要度のスコアリングも出現数ではなく独自に算出している。
また、記事をコピペして貼り付けることで、その記事に足りない共起語を表示させるという「逆引き」も可能になった。今後、さらに改良を重ね、Keywordmap本体に組み込む方針。
ただし、共起語に関しては古い考え方が根強く残っており、その点についてはKeywordmapの「Blog」内にある「共起語抽出ツールで検索意図やテーマの漏れを見つける方法」をご参照ください。
SEO調査ツールの活用がおすすめ
――平さんからKeywordmapの活用方法についてアドバイスはありますか?
平 弊社でよく使うのが、SEO調査ツールの「SEO競合獲得キーワード」です。つまり、競合サイトがどういうキーワードを獲得しているかを調べるツールですね。検索上位に挙がっている記事ですと、1記事あたりの獲得キーワード数が1万~2万を超えていることがあります。そうなると、ワードマップだけではどうしても抜け漏れが生じます。「SEO競合獲得キーワード」を使っていただけば、別の切り口のテーマを発見するのに役立つと思います。
また、キーワードプランナーにつきましてもキャッチアップを急いでおりまして、現在α版ですが、Keywordmap「SEO調査ツール」内の「【α版】キーワードデータの取得」を使えば、1日1回800キーワードまで検索ボリュームを取得することが可能になっております。ぜひこちらもご利用ください。
――最後に、将来の展望についてお聞かせください。
早川 弊社のサービスを通じて「必要としている人に、必要としている子育て情報をお届けする」ことが目標です。そのためには、まず子育てをしている方々が『cozre』を知り、魅力を感じていただいて会員になってもらうことが大切です。そうすることで初めて個人情報と記事のマッチングが可能になります。
子育て情報を探している方にもっと『cozre』に触れていただけるよう、SEOの流入対策には今後も力を入れて取り組んでいこうと考えております。
また、『cozre』をスタートして最初の1年半~2年くらいは、子育て当事者である一般のパパ、ママから情報をいただいて記事を出すことがメインでしたが、現在は専門家の方や自治体・企業の方々の記事を増やしています。今後その流れを加速させていくためには、「『cozre』に情報を提供し、記事を出すこと」に対して、より一層魅力に感じていただく必要があります。そのためにはやはり、どれだけ多くの方が『cozre』を見てくださっているかということが重要ですので、集客面においてはSEO施策がポイントの1つになると思います。その中でKeywordmapを役立てていきたいです。
――平さんからもひと言お願いします。
平 今日は本当にありがとうございました。実際にKeywordmapをお使いいただいて、いろいろなご意見を伺うことができ、うれしく思います。あらためてもっと良いツールを作ろうと、開発意欲が湧きました。今回いただいたご要望も早めに実装して、Keywordmapが御社の業務効率化にさらに貢献できるように改善していきたいと思います。
――本日はありがとうございました。
(文:河合巧子、撮影:稲垣純也、聞き手・構成:株式会社Core)