弊社R&D(研究開発)の一貫である検索エンジン研究において、独自の検索エンジン「コンテンツサーチ」を開発し、本日リリースしました。
当社では創業当時からWebマーケティング支援事業にてSEOコンサルティングサービスを提供しており、Googleの検索アルゴリズムやクローラーを解析して参りました。又、コンテンツマーケティングが一つのマーケティング手法として確立され、ユーザーのニーズを考慮した良質な情報をわかりやすく適切にユーザーへ届ける必要性が高まって参りました。
以上から、読者となるインターネットユーザーがどのようなコンテンツを評価しているのかを示すデータがあれば、少しでもユーザーのニーズをデータから理解出来るのではないかと考え、今回ソーシャルシグナル値を評価値の一つとして組み込んだ検索エンジンを開発するに至りました。
コンテンツサーチの使い方
それでは実際にコンテツサーチを使ってユーザーの反響を得ているコンテンツ(Webページ)を探してみましょう。
検索キーワードに関連するWebページを探す
https://contentsearch.jp/にアクセスし、キーワードを入力して検索します。
すると、検索キーワードに合致するWebページが一覧で表示されます。
デフォルトでは、「検索キーワードとの関連性」+「Facebook反響数」で順位付けしています。
検索結果は様々なシグナルをプルダウンメニューから選ぶ事で自由に並び替えできます。
FB合計数
Facebookのソーシャルシグナル値(いいね数やシェア、コメント数)の合計値を昇順で並び替えた結果です。
FBいいね数
いいね数の昇順で並び替えた検索結果です。
「いいね」はFacebookのソーシャルシグナルにおけるユーザーのアクションでは気軽にできるものであり、「同意」や「シェア」など様々な意味合いを持つと考えられます。
FBシェア数
シェア数の昇順で並び替えた検索結果です。
実際にシェアするという事は、対象リンク(Webページ)の情報性が高く、ユーザーがその情報が有益で友人にも紹介したいと思えるコンテンツであると判断する事ができる指標と考える事ができます。
FBコメント数
コメント数の昇順で並び替えた検索結果です。
コメントが多数付けば、対象リンク(Webページ)に対する反響が高いと判断する事ができます。又、単に「シェア」や「いいね」の行動で留まらない事を示しており、コメントを多数獲得しているコンテンツはユーザーの興味や意思を引き出す事に成功しているコンテンツであるとも考える事ができます。
しかし、「コメント」はポジティブなものも付けば、対象リンクに対してネガティブな意見がつく場合もあり、指標「コメント数」はそれらポジティブ・ネガティブを分別せず、単にコメントをカウントした数になります。
Pin数
Pinterestのピン数の昇順で並び替えた検索結果です。
Pinterestとはインスタグラムと同様に写真が中心のソーシャルメディアです。
昨今、若年層を中心にYoutubeやInstagramなどよりビジュアルなコンテンツが求められるようになり、コンテンツサーチでも文字情報が主体のFacebookと合わせてビジュアルなコンテンツ評価軸であるPinterestも指標として組み込みました。
上の図はキーワード「前髪」をFB合計値とPin数のそれぞれで並び替えた検索結果です。
Facebookで反響のあるコンテンツは「直す方法」や「美容師が語る」といった情報性が高いコンテンツが中心であるのに対し、Pinterestでは「スタイリングガイド」といった写真が連続して並ぶWebページが反響を得ており、FBとPinterestでは反響を得るコンテンツが全く異なる事が分かります。
G+数
GoogleのSNSサービス「Google Plus」での「G+」の昇順で並び替えた検索結果です。
文字数
各Webページの文字数の昇順で並び替えた検索結果です。
本文抽出エンジンで本文箇所を判定し、本文と想定されるエリアに表示されている文字数をカウントしており、サイドバーやフッターの文字はカウント対象に含めておりません。
一概には言えませんが、「情報の網羅性」や「充実性」は文字数(コンテンツ量)と相関を見せる場合があります。ソーシャルではまだ反響は獲得していないものの、非常に情報量が多く内容が充実したコンテンツを探す歳に「文字数」でソートすると良いでしょう。
参考:共起語抽出ツールで検索意図やテーマの漏れを見つける方法(本文抽出エンジンに関して記述あり)
関連度
弊社独自のスコアリングによる関連性の高いWebページ順に並べた結果です。キーワードの出現数や特徴語、キーワードの出現場所などを各Webページごとに算出し、順位付けしています。
ソーシャルではまだ反響は無いものの、検索キーワードに関して関連性が高いコンテンツを探す際は「関連度」を選択すると良いでしょう。
関連キーワードを探す
コンテンツサーチでは検索したキーワードに関連するWebページを解析し、それらWebページがどのようなキーワードを多用しているか解析して表示します。
Keywordmapなど一般的なキーワードツールでは「ユーザーが検索したキーワード」を解析するのに対し、コンテンツサーチはパブリッシャー(コンテンツを公開する側=メディア)がどのようなキーワード(テーマ)をよく用いるかを解析します。
従来のキーワードツールでユーザーの検索意図を分析しつつ、コンテンツサーチを使ってライターがどのような切り口(テーマワード)で文章を執筆しているかを分析する事ができます。
では、早速関連キーワード機能を使ってみましょう。
検索結果の左サイドバーに表示されている「関連ワード」をクリックします。
すると検索キーワードに関連するキーワードがタグクラウド形式と品質別ワードテーブルの2つの形式で表示されます。
ワードクラウドでは関連性を表すスコアが高いワードほど大きく表示され、ワードをクリックするとそのワードの検索結果が新たに表示されます。
タブの「ソーシャル反響有りのみ」をクリックすると、FBのソーシャルシグナル値が一定数以上あるWebページのみを解析した関連キーワードを表示する事ができます。
FB反響数の下限を設定し、多数のユーザーから反響を獲得したコンテンツに絞って分析する事も可能です。
例えば「2以上」をクリックする事で、FB反響数が2以上(いいね、シェア、コメント数すべての合計)あるWebページに絞って解析します。これにより、反響のあるコンテンツと全コンテンツの差分を比較し、その違いを可視化する事が可能です。
上の図はキーワード「女子旅」の関連キーワード結果です。
全コンテンツを対象した関連ワードは「オススメ」や「関西」などやや意味(テーマ)が広い単語が多く用いられているのに対し、FB反響数が10位上あるコンテンツは「韓国」や「箱根」、「秩父」など特定の地域に絞った記事ページである事が分かります。
「韓国」や「箱根」は旅行先として定番なイメージがありますが、女子旅で「秩父」はやや新しい切り口のように見えます。
よくよく調べてみると、数年前から西武鉄道が秩父旅をTVCMで宣伝しており、女子旅先としてのイメージが定着しつつあるようです。
「検索キーワード」ベースで分析すると、どうしても検索ボリュームが大きいところにスポットがあたり、まだ検索ボリュームは小さいものの徐々に定着しつつあるテーマでも見落としてしまいがちです。
コンテンツサーチを用いる事で、これからブームになるテーマもソーシャル反響数を用いて探し出すことが可能です。
サイト内検索を使って、お気に入りサイト内からコンテンツを探す
Google検索の「site:ドメイン」の様に、特定のWebサイトのみを対象した検索を行う事も可能です。
検索結果の「▼」をクリックし、「www.core-j.co.jp内で検索」をクリックします。
すると対象ドメイン内に絞って検索する事ができ、並び替え機能も利用可能です。
この機能により、お気に入りのサイト内からソーシャル反響がある記事をキーワードと共に探し出す事が可能です。
最後に
今回開発したコンテンツサーチは、すでに存在する検索エンジンとは異なり、「ユーザーから反響を得ているコンテンツを探す」事に視点を置いています。
コンテンツマーケティングを行う際のヒントやテーマ探しから、マーケティング分析までご利用いただければ幸いです。