目次
1.コンテンツマーケティングはなぜ必要なのか?
2.コンテンツマーケティングとは?
3.コンテンツマーケティングを学ぶ前に理解したいポイント
4.コンテンツマーケティングの基本ステップ
5.良質なコンテンツとは何か?
6.誤解しないで!コンテンツマーケティングでやってはいけない企画
7.実際にコンテンツをつくるには?
8.WEBライティングとは?
9.コンテンツマーケティングに割くべきリソースとは?
10.コンテンツマーケティングに設定すべきKPI?
11.コンテンツマーケティングを検討する際に知っておくべきことまとめ
12.コンテンツマーケティングを担当するときに使うべきツールのまとめ
13.まとめ
コンテンツマーケティングはなぜ必要なのか?
「コンテンツマーケティング」という言葉がマーケティング業界や広告業界で広まりを見せています。
Webマーケティングにおいて、他に取って代わられることのない一つの地位を確立したといっても過言ではないでしょう。
ではなぜ、コンテンツマーケティングは求心力を持つようになったのでしょうか。そもそもコンテンツマーケティングが、なぜ今、必要とされているのでしょうか?
第一の理由としてインターネット広告の競争激化が予測され、今後ターゲットへのアプローチが難しくなると考えられていることが挙げられます。
これはインターネット広告費用の全体的な増加から、広告費用の多くの割合を占めるPPC広告(Pay Per Click広告)の単価は競争の激化により今後価格高騰していくことが想定され、その結果、PPC広告の利益率は低下、つまりどんどんと「費用対効果」が合わなくなってゆく、と考えられているからなのです。
企業には、より効率的・効果的にターゲットへアプローチできる方法を模索する必要が出てきました。そこで、中長期的な蓄積型の「資産」となるマーケティング手法として「コンテンツマーケティング」が注目されはじめたのです。
もっと詳しくご説明しましょう。
コンテンツマーケティングが好まれる理由は大きく三つに分かれます。(コンテンツマーケティングのメリットと換言してもいいかもしれません。)
【1】Googleのアルゴリズムが「良質なコンテンツ」を求めている
【2】記事(コンテンツ)の蓄積により、長期的な流入確保が可能
【3】拡散力(=集客力)のあるソーシャルメディアとの相性が良い
【1】Googleのアルゴリズムが「良質なコンテンツ」を求めている
今もなお「Content is King!」(1996年ビル・ゲイツの言葉)は生きているといって良いでしょう。
Googleのアルゴリズムの改変※により、ユーザーにとって「良質なコンテンツ」が検索上位にくるようロジックが見直されました。
つまり高騰していく価格帯のPPC広告で戦わずとも、良質なコンテンツを配信すれば検索上位での表示を見込むことができ、ユーザーとの接触機会を得ることができるようになったのです。(「良質なコンテンツとは?」については後ほど記述。)
※Googleのアルゴリズムの改変→「パンダ・アップデート」のこと。
過去、上位表示(SEO)のためだけに生産された質の低いコンテンツによ検索上位を占めていた時期がありました。
疑問を解決しようと検索してきたユーザーを失望させるような、低品質なコンテンツが並ぶ状況に危機を感じたGoogleは、2011年(日本では2012年7月)に検索エンジンのアルゴリズムを大幅に刷新するアップデートを行いました。これがパンダ・アップデートです。
パンダ・アップデートにより、低価値で内容の薄いコンテンツが検索結果から排除され、かわりにユーザーの疑問や知りたいことにこたえている高品質なコンテンツが検索上位に表示されるようになりました。当然、このことがコンテンツマーケティングに及ぼした影響は計り知れないものがありました。
【2】記事(コンテンツ)の蓄積により、長期的な流入確保が可能
コンテンツマーケティングではオウンドメディアの運営が基本の手段となっていきますが、そこに蓄積された記事や動画などの「価値あるコンテンツ」は資産として蓄積され、中長期的な検索流入を見込むことができます。また、価値のあるコンテンツを量産すればするほど、それだけ顧客との接点が増えていき、見込み客を継続的に集客してくれるようになります。もちろん、費用対効果も高まっていくと考えて良いでしょう。
【3】拡散力(=集客力)のあるソーシャルメディアとの相性が良い
これは最近企業アカウントの運用が話題になるSNSとの相性の良さが、コンテンツマーケティングに取り組むべき理由にもなっています。
適切にコンテンツを作成することで、キーワードに当てた検索流入を見込むだけでなく、ソーシャルメディア上での広まり(シェア・拡散)により検索エンジン以外からの流入を確保することができるようになるでしょう。注意したいのは、ただコンテンツを作るだけで終わりではなく、適切なコンテンツプロモーションが必要だということです。
このことによって、より広いターゲットへのアプローチが可能になるほか、コンテンツが企業としてのブランディングに大きく寄与するようになります。
一方で、既存のマーケティング方法であるメルマガやペイドメディアへの露出との相性もけっして悪くありません。
コンテンツマーケティングとは?
コンテンツマーケティングとは、ブログや動画、キャンペーンなどの「価値のあるコンテンツ」を継続的に提供し続けることで、見込み客を集客し、育成、最終的にはファン化させることで、商品魅力の訴求または購買を行うマーケティング手法です。
分かりやすくイメージするならば、インターネット上を介して「テレビコマーシャルや雑誌広告のようにブランディング訴求広告を打つ」ようなイメージです。
誰だって一度は、「テレビコマーシャルを見てあの商品が食べたくなった」という経験があるのではないでしょうか?
これは極端な例にはなりますが、コンテンツマーケティングとは、そのような購買に繋がるユーザー「見込み客」の印象に残るコンテンツを提供し、実際のユーザーになってもらい購買を促すために行うものなのです。
現在多くの企業は、インターネット広告において、ニーズが顕在化しているユーザーが求める情報しか配信していません。下記の図でいうと、「顕在層」である20%程度です。
少し大げさな表現だとしても、見込み顧客の一部にしかリーチできていない(届いていない)と言えるでしょう。
今後は潜在的なニーズを持つユーザー(潜在層=検索ユーザー)へのアプローチがWebマーケティングでの重要事項となります。
コンテンツマーケティングを学ぶ前に理解したいポイント
コンテンツマーケティングは基本的に検索エンジンからの流入を見込む手法なので以下二つの知識はあらかじめ知っておきたい内容です。
【1】SEOとは?
【2】キーワードとは?
【1】SEOとは?
SEO(Search Engine Optimization)とは、日本語訳すると「検索エンジン最適化」といいます。
Webマーケティングの手法の一つで、GoogleやYahoo!などの検索エンジンにおいて、Webサイトが検索結果でより多く露出される(上位に表示される)ために行う施策のことです。
施策には大きく二つ存在し、エンジニアサイドが受け持つようなサイト構築面で行う「内部施策」とWebサイトに被リンクを集めるといった「外部施策」です。
簡単に説明すると、内部施策とはGoogleにWebサイトを適切に伝えるために必要なSEOであり、サイトマップやパンくずリストの作成、内部リンクの集約、速度改善、モバイル対策などが挙げられます。
一方で外部施策は、自社のWebサイトにナチュラルリンクを集めるため、ユーザーが誰かに教えたくなるような高品質なコンテンツを制作して宣伝していく、といったSEOになります。
▼なお、コンテンツ発信の土台となるオウンドメディアとSEOに関してはこちらで詳しく解説しております。
⇒「【徹底解説】オウンドメディアのSEOとは?流入・集客を増加させるテクニック」
【2】キーワードとは?
検索エンジン上で検索される単語、つまりユーザーが実際に入力し検索をかける単語を「キーワード」と呼びます。またキーワードはその属性によって以下3種類に分けることができます。
(なお、クエリとはユーザーが検索窓に実際に打ち込むフレーズや語句のことを指します。)
トランザクショナルクエリ
なにかしらの「行動を起こす」ことを目的に検索されたキーワードのこと(トランザクション=取引)
例)
「美容室 予約」
「水着 通販」
「保険 比較」
「保険 資料請求」
「むくみ 解消」
「曲 ダウンロード」など
インフォメーショナルクエリ
詳しい情報を見つけ、学ぶことを目的に検索されたキーワードのこと
例)
「Webマーケティングとは」
「クエリについて」
「料理 コツ」
「調味料?」
「保険支払 方法」など
ナビゲーショナルクエリ
特定のサイトを訪れることそのものを目的に検索されたキーワードのこと。
いわゆる「指名ワード」
例)
「Gmail」
「Amazon」など
また、検索されやすいキーワードを「ビッグキーワード」や「ミドルキーワード」と呼び、比較的検索回数の少ないものを「ロングテールキーワード」と呼びます。
コンテンツマーケティングの基本ステップ
コンテンツマーケティングを始めるための基本的なステップを紹介します。オウンドメディアを持たないところからのスタートになると、以下の5つのステップをだどることになります。
【1】メディアコンセプト・ターゲットの策定
【2】カスタマージャーニーマップの作成
【3】記事コンテンツのコンセプト・ターゲットの再定義
【4】コンテンツ制作・運用
【5】効果測定・検証
【1】メディアコンセプト・ターゲットの策定
これはメディアの根幹を決める部分なのでとても重要なポイントです。コンセプトはメディアのデザイン、UI(ユーザーインターフェース)、※目的に応じたコンテンツ、発信方法、あらゆる側面に影響します。「誰に(ペルソナ)」「私を」「どのように」みせるのかというブランディングを行う際での基本項目を明文化し、認知するという意味でも重要なステップとなります。
※目的に応じたコンテンツ
∟顧客の購買プロセス(たとえば、認知→興味・関心→比較・検討→購入)に応じて提供するコンテンツを変えていく必要があります。
まだ自社のサービスや商品になんの興味・関心もないユーザーをターゲットにした場合、いきなり商品の詳しい紹介をしたとしても訴求できないでしょう。まずは興味・関心を喚起させるために、Webサイトやビジネスブログ、バイラルコンテンツなどのコンテンツで集客していくところから始めなければならないのです。
その後も顧客の購買プロセスに合わせて、動画、メルマガやeBook、ホワイトペーパー、カタログ、商品レビュー、といったように、配信するコンテンツはそれぞれ最適なものを選ぶ必要があります。
【2】【3】【4】については引き続き説明をしていきますが、コンテンツマーケティングで一番忘れがちな効果測定・検証については先に説明します。
【5】効果測定・検証
どうして効果測定が大事と叫ぶのか。
それはコンテンツマーケティングがどうしても中長期的な視点で成果を見込むものであるため、運用中に目標を見失ってしまい失敗に終わるケースが少なくないからです。だからこそ、途中経過において「何を※KPIにするのか」という指標選びが重要になります。
※KPI(重要業績評価指数)はゴールであるKGI(重要目標達成指数)から逆算していく形で設定していくと良いでしょう。ですから、まずはコンテンツマーケティングにおいて何を達成したいか明確にすることから始めてください。
KPIは上述した購買プロセスごとに設置して、効果が出ているのか計測するのが一般的です。なお、KPIに関しては、下記でさらに掘り下げていきます。
カスタマージャーニーマップとコンテンツマーケティング
それではカスタマージャーニーマップの作成について見ていきましょう。
まずカスタマージャーニーマップとは、ターゲットの購買行動に至るまでの導線を描いた想定図です。ユーザーの心理状況と一緒にどのようにアプローチをすれば購買に至るかをこのマップを作成することによって試算します。
なぜカスタマージャーニーが必要なのでしょうか。それはコンテンツマーケティングもWebマーケティングの中の一つの手段にすぎないからです。
下記の図には主なWebマーケティングの手法をまとめています。
マーケティングはユーザーの購買意欲度に最適なアプローチを行い、集客もしくは購買に繋げる必要があります。そのため、ユーザーの導線を明確にし、どの段階のユーザーにアプローチするのか明確にするためにも、カスタマージャーニーマップの作成が必要なのです。
購買行動の変化とカスタマージャーニーマップの作成
カスタマージャーニーマップの作成において重要となるのは、ユーザー購買意欲度をどのように見積もるか、つまりユーザーの購買までに経るステップをどれだけ細かく見積もることができるかだと考えます。基本的には以下の図を埋めることでカスタマージャーニーマップの作成は完了です。
「状態」とは、ユーザー購買意欲度を大きく6つに分けたもの(上述の購買プロセスをもう少し細分化したもの)です。
「AISAS」という消費者行動モデルはご存知でしょうか?「※AIDMA」からの発展モデルとして、現代のネット社会での消費者がどのように購買行動をたどるかを説明するモデルです。(※AIDMA:Atention=注目 Interest=興味・関心 Desire=欲求 Memory=記憶 Action=行動)
「注目」「興味」「検索」「購買」「共有」が「AISAS」の基本ステップ。購買に至るまでに、検索エンジン上で商品情報を消費者自らが入手し、最終的に共有するのが特徴です。
興味を持ったら即座に購買行動に移るのではなく、口コミやソーシャルメディア、個人ブログや人気ランキングなどの情報をもとにユーザーは商品を比較検討します。このようなステップを自社のターゲットに最適化する形でユーザーフェーズを段階分けすることがオススメです。
また「ターゲット」とは、メディア全体のターゲットを、フェーズごとにさらに細分化した人物像を記入してください。そして、「アクション」はそのターゲットにどのような行動をとってほしいかを記入してください。できれば成果の分かりやすい指標(上述したKPI)をおすすめします。あとは、そのターゲットがアクションを取るために提供できるコンテンツの例を記入すれば完成です。
良質なコンテンツとは何か?
では実際にコンテンツを作っていきたいのですが、そもそも「良質なコンテンツとは」なんでしょうか?
Googleが認める良質なコンテンツとは以下の3つにまとめることができます。
【1】オリジナリティがあること
【2】ユーザーのニーズに応えていて、テーマ性が明確であること
【3】サイト内で他の記事との関連性が構造的でわかりやすく、情報を探しやすいこと
【1】オリジナリティがあること
これは「唯一無二性」を指します。つまり「コピーアンドペイスト」された文章やコンテンツは評価しないという意味です。オリジナルに一から自作されたコンテンツが良質であることの条件だとGoogleは言及しています。
【2】ユーザーのニーズに応えていて、テーマ性が明確であること
同じコンテンツ内(ページ内)ではワンテーマであること、またその主張が明快であることが良質なコンテンツの条件になります。「ワンコンテンツ、ワンテーマ」を意識してください。内容的にはユーザーの課題、その解決策、そして根拠が揃っていること。また文字表現的には、(ユーザーへのアンサー度、および情報網羅性向上を狙う上で)対策キーワードと関連語句の含有率、記事全体の文字数などがその評価軸となります。
【3】他記事との関連性が構造的に分かりやすいこと
これはGoogleのクローラーが回遊しやすいサイト構造であるかが問われていると考えます。内部のサイト構造上の問題で、ページテーマ、ページ関連性、その配下順、そしてそれらを繋ぐリンク構造などが影響します。
誤解しないで!コンテンツマーケティングでやってはいけない企画
では逆にコンテンツマーケティングと相性の悪いコンテンツとはなんでしょうか。
それは大きく二つ挙げられます。
【1】販促目的の商品PR
【2】キーワードを意識しないインタビュー記事
【1】販促目的の商品PR
今まで企業のプレスリリースなどで配信されていた内容になります。本来こういった内容は顕在層のターゲットに効果的な内容です。カスタマージャーニーマップで言えば、良くて「比較・検討」段階のユーザー、もしくは「実際に一度購入した」ユーザーやそれ以上のロイヤリティ向けの発信内容です。コンテンツマーケティングで獲得を狙う「無関心」や「認知」の段階のユーザーに効果的ではないと言えます。
【2】キーワードを意識しないインタビュー記事
コンテンツマーケティングでは基本的に検索流入を見込みます。よっていくら著名人にインタビューを行い「ユーザー目線」や「読み物として」優れていたとしても、Googleの認知できるような対策がなされていなければ良質なコンテンツとは認められず、上位表示される機会がなくなってしまうのです。
(※しかしながらキーワードを含めることに過敏になって、必要以上に盛り込んでしまうのはNGです。最悪の場合、スパムとしてGoogleからペナルティを受ける恐れがあります。記記事全体にまんべんなく含ませるようにしましょう。)
実際にコンテンツをつくるには?
それでは記事の作成について考えていきましょう。
1記事を作るのには以下の3つの事項を明確にしておく必要があります。
【1】キーワードの選定
【2】ターゲットの設定
【3】記事テーマの設定
【1】キーワードの選定
これは実際にユーザーが検索しているキーワードを抽出し、そこから選定します。GoogleやYahooどちらの検索エンジンも無料で調査ツールを公開しているので、そちらを使うのがオススメです。GoogleとYahooではどちらが良いかという質問もありますが、どちらも大きな誤差はないと言えます。UI的な観点からGoogleのキーワードプランナーをこちらではおすすめします。(ツールは是非活用しましょう。人力では限界があり、リサーチできる範囲も限られてしまいます。)
キーワード選びのポイントとしては、クエリを意識した選定であること、※ロングテールに属するキーワードであることの二点がポイントになってきます。
また競合が行っているキーワード対策を参考にするのもひとつの手法です。こちらが参考になりますので併せてご覧ください⇒【SEO】競合サイトの対策キーワードを調査してみよう
※検索Volが大きく、競合がひしめいているビッグキーワードで上位表示させるのは至難の業です。確実に勝てるというビジョンが見えていない限り避けるようにしましょう。
【2】ターゲットの設定
次に「なぜそのキーワードを検索しているのか」というユーザーの検索意図から類推して、ターゲット像(ペルソナ)を細分化します。基本的には先ほど作成したカスタマージャーニーマップ上の各フェーズターゲットでも構いませんが、よりコンテンツのテーマ性を明確にするのであれば、再定義することがオススメです。これは内部の工数にも影響するので、そちらとの相談も必要になってきます。
【3】記事テーマの設定
上記で想定したターゲットの「課題」、それに対する「解決策」「根拠」を揃えれば、記事のテーマが描けます。「課題」はターゲットがどうしてそのキーワードを検索しているのか(検索意図)から紐解くことで、ユーザーの悩みを想定します。そしてコンテンツとして提供できる「解決策」を「根拠」とともに紹介、説明すれば記事が出来上がります。
WEBライティングとは?
コンテンツを作成する際のWeb上で行う記事のライティングにおいて、まず基本的な事項を確認しておきましょう。WEBライティングには大きく3つの要素が関係します。
【1】タイトル・ディスクリプション
【2】文字数・画像
【3】内容(コンテンツ)
【1】タイトル・ディスクリプション
Webコンテンツにおいて、検索結果画面に表示されるタイトル(titleタグ)とディスクリプション(descriotionタグ)は文字通り「顔」となります。
たしかに検索順位1位のWebページはクリックされやすい傾向にありますが、それでもユーザーは上から順にWebページを閲覧していくわけではありません。検索結果画面に並ぶtitleタグとdescriptionタグを比較し、どのWebページが自分の疑問を解決してくれそうか検討しているです。それだけに、titleタグにもdescriptionタグにも、ユーザーの検索意図を汲み取ったキーワードを含ませることが何より大切になってきます。
また、SEOとしても正しいタイトルの付け方でなければGoogleに評価されません。
・32文字以内であること
・対策キーワードを含むこと
などが主な条件として挙げられます。
32文字というのは検索結果に文字として表示されるための条件で、長すぎると「コンテンツマーケティングにおいて大切な…」と省略されてしまいます。また対策キーワードを含むことは、titleタグを検索順位付けの評価対象にしているGoogleに、コンテンツを正しく評価してもらう上で必要不可欠です。
一方、検索結果画面においてtitleタグの下に表示されるdescriptionタグは、130文字が最適な文字数と言われています。もちろん、こちらにも対策キーワードを含めるようにしてください。
上記に留意して、ユーザーのクリックを誘うような魅力的なtitleタグ、descriptionタグをつけるように心掛けましょう。
【2】文字数・画像
文字だけがずらりと並ぶページよりも、一呼吸置くようなタイミングで画像が挟まれていると、コンテンツの可読性が上がると言われています。ユーザーのことを最優先にしたコンテンツ作成には大事な要素でしょう。
タイトル・ディスクリプションと同様にユーザー視点として「見やすい画像配置」と、さらに「適度な文字量」にも気を遣うべきです。
「良質なコンテンツ」としてテーマ性・情報網羅性を保持するためにも、一つのコンテンツの文字数は重要になります。「ある程度テーマに沿い詳しい内容」とされる文字数は、競合記事との相対比較になりますが、おおよそ1500文字~3500文字以上となるでしょう。とはいえ、これはあくまでも目安です。常に注意すべきなのは、文字数を稼ぐことではなく、いかにユーザーの検索意図を汲み取ってニーズにこたえられる情報を提供できるか、ということです。アンサー度の高い記事を作ろうと思えば、おのずと文字数は増えていくことでしょう。
【3】内容
ここまでの条件、キーワードやターゲット、テーマ、タイトルを揃えれば、ある程度質の高いコンテンツの作成が可能ですし、それ相応の内容になると考えられます。しかしここで再認識しなければならないことが、「オリジナルな文章」であることです。インターネット上の文章もコピペしてしまえば、盗用となり法律に抵触してしまう可能性があるのです。
信頼できるライターに発注する、もしくはコピペ防止策を打つなどの対策が必要になります。
株式会社CINCではコピペチェックツールを無料で提供していますので、手元にツールがない方はぜひご利用ください。
コンテンツマーケティングに割くべきリソースとは?
先ほど「信頼できるライター」と言及しましたが、ライターはもちろんんこと、コンテンツマーケティングを行うにはどのような社内体制を持つべきなのでしょうか。
役割を分担すると以下のような図になるでしょう。
社内に担当者を配置し、当担当者がキーワードの選定から記事主題の設定までを行います。そして実際の文字に起こす作業を内部もしくは外部ライターに発注するという構図です。
最低1人からでもコンテンツマーケティングを実践することは可能です。運用次第で記事本数を増やすことも可能でしょう。しかし長期的な視点では編集部を構築し、社員複数人での分業、もしくはアルバイトの採用などを視野に入れることをお勧めします。
コンテンツマーケティングに設定すべきKPI?
さきほども言及したとおり、コンテンツマーケティングでは記事制作後の効果測定が肝要になります。では実際どのような指標をKPIとして設定すべきなのでしょうか。大きくは3つに分かれます。
【1】PVやUUなどサイト自体の評価につながる指標
【2】WEBマーケティングとして費用削減につながる指標
【3】カタログ申し込みなどCVにつながる指標
【1】PVやUUなどサイト自体の評価につながる指標
まず注目するのはサイト自体の評価向上につながる指標です。初期の段階ではこれらの指標をKPIとする場合がほとんどです。
例えば、
・PV(ページビュー):ページが開かれた回数
・UU(ユニークユーザー):ある期間内でのサイトの訪問者数
・アシストコンバージョン:顧客がサイトを二回以上訪れてコンバージョンすること
・直接のコンバージョン
等が代表例でしょう。
このほかにも、新規ユーザー数やサイト内回遊率、平均滞在時間などが、コンテンツ自体の評価またはサイト自体の評価につながる指標で、一般的なものとなっています。
なおこれらの指標は、アクセス解析ツールであるGoogleアナリティクスを用いて確認することができます。
【2】WEBマーケティングとして費用削減につながる指標
その他にも、Webマーケティングとしてどこを成果地点に置くかによって変わりますが、ブランディングをメインの成果地点とするならば、どれだけのユーザーにアプローチができたかなどの指標をKPIにすると良いでしょう。
例えば、
・SNSでのいいね数、シェア数
・動画再生数
などがその代表例です。
またFacebookでシェアされればどのくらいのユーザーのタイムラインで表示されたかがわかり、Twitterでリツイートされればブログやキュレーションサイトなどで「まとめ」られることもあります。これらは簡単に広告効果として換算することもできるのでKPIとして追うと良いでしょう。
【3】カタログ申し込みなどCVにつながる指標
次に大切なのは、コンテンツマーケティングがそもそもの目的である購買行動につながるのかを確かめる指標です。最終的な購買活動につながるであろうKPIの設定を同時に行いましょう。
例えば、カスタマージャーニーマップで言うと、
・「情報収集」段階でのターゲットに対して、
・「アクション」を引き起こしたい行動を「資料請求」とするならば、
想定したコンテンツから発生した「資料請求数」がKPIとなります。この場合コンテンツ内容に適切なテーマ性が備わっていないと、提供するコンテンツとユーザーに想定するアクションとの間に繋がりがなくなってしまうこともあるので要注意です。
コンテンツマーケティングを検討する際に知っておくべきことまとめ
最後にまとめとして、コンテンツマーケティングを行う際に検討したい事項として以下の三つをまとめたいと思います。
・中長期的な戦略立て、KPIの設定をしているか
・対策されたWEBサイトは構築されているか
・正しいWEBライティングのもとでコンテンツを制作できているか
以上3つが大切な重要項目となります。
コンテンツマーケティングはあくまでもWebマーケティングの手法ですので、成果地点を明確にすることが成功の礎を築きます。また検索流入を見込めてこそ、コンテンツが資産化されます。まずはGoogleの検索ロジックに則った内部施策を打てていること、そしてユーザーニーズを満たしたコンテンツが提供できていることが大切になるでしょう。
コンテンツマーケティングを担当するときに使うべきツールのまとめ
最後に記事中でもお話しにでたツールがありますが、コンテンツマーケティング担当者が押さえておきたい便利なツールをまとめます。
「それほど人員を割くことができない」という企業でも、以下のような無料ツールを使えば業務の効率化は可能です。たくさん公開されているので、試しに使ってみてください。
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Googleが提供しているキーワードの検索Volや関連ワードを調べるツール。Webマーケティングにおいては必需品とも言えます。
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全体のまとめ
オウンドメディアを始める企業が増えてきました。またメディアとまではいかなくとも、企業サイトでのコンテンツ配信を行うケースが増えています。
せっかく行うのであれば、競合に勝てるオウンドメディアを運用し、工数に見合った成果を得るべきです。WEBだからこそ、明確なKPIを設定し効果測定ができるという強みを活かさない手はありません。そのためにも正しい認識、パートナーのもと、コンテンツマーケティングを行い、「ユーザーに届くコンテンツ」を提供することが大切になるといえます。