「コンテンツマーケティング」と一言でいっても、そのコンテンツ提供方法は複数存在します。
その中でも、最もポピュラーであり、始めやすいのがオウンドメディアのとしてのブログ(Webコンテンツメディア)です。特定の顧客像をターゲットにしたブログを公開することで、潜在顧客層を獲得することができます。
ブログを始める際に、まず課題となるのがブログサイトの準備です。
現在、数多くのブログシステムが存在し、その多くが無料で利用・ダウンロードできます。しかし、それぞれのブログには特長もあれば、適する利用シーンとそうではない場面があります。
今回は、コンテンツマーケティング施策の一環としてブログサイトを立ち上げる際にお勧めのブログシステム・サイトを紹介したいと思います。
▼なお、ブログを始める前にはオウンドメディアの構築や運用についてある程度の知識があると重宝します。以下の記事も併せてご覧ください。
⇒【徹底解説】オウンドメディアのSEOとは?流入・集客を増加させるテクニック
WordPress
言わずと知れたCMSの代表格のWordpressです。
主にブログとしてサイトを立ち上げる際には最もお勧めのCMSでしょう。
恐らく世界的に最もポピュラーなブログシステムであり、HTMLテーマ(装飾)やプラグインも数多く公開されています。
WordPressの良い所
1)豊富に揃ったテーマやプラグイン
又、集客施策であるSEOやソーシャルメディアとの連動機能などは、無料のプラグインを使うことで簡単に実装できるのもお勧めできる理由の一つでしょう。
2)直感的な使い勝手
管理画面が洗練されており、ブログやホームページを更新、管理するのに余計な手間が必要ありません。Facebookやメールを取り扱うように、記事を追加したり、画像を挿入する事ができる、直感的なUIを持ちます。
3)カスタマイズ性の高さ
インストールからカスタマイズまで、PHPコードをさほど学習する事なく出来るのもWordpressの良い所です。ある程度記法を覚えてしまえば、オリジナルのテーマやプラグインを作成し、Wordpressで独自の機能を盛り込んだWebサイトを開発出来ます。その使い勝手の良さとカスタマイズ性の高さから、ブログとしての機能だけにとどまらず、プラグインを使えばECサイトや会員サイトまで簡単に作れてしまいます。
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特に理由が無ければ、まず初めにお勧めするブログCMSです。
リンク:WordPress
Movable Type
シックス・アパート社が開発・提供するCMSソフトウェアです。
PHPのみで構成されるWordpressとは異なり、PerlとPHPの2言語で書かれており、一部の開発者やファンには根強い人気を誇っています。
ブログの黎明期にリリースされたソフトウェアであり、Wordpressが広まるまでは、ブログソフトウェア=Movable Typeという認識が市場にはあったのではないでしょうか。
MTの良い所
1)コンテンツの生成方法が選べる
データベースと連動するCMSの場合、多くが動的な生成のみに対応していますが、MTの場合は静的なコンテンツ生成にも対応しています。
管理画面から追加したコンテンツは、データベースへと格納されるのではなく、その場でHTMLファイル化に変換され、サーバーに保管されます。これにより、ページの表示時にデータベースやスクリプトによる読み込み処理が発生しない為、高速で軽い表示が可能です。特に大規模サイトやトラフィックが多いサイトには、この機能のメリットは非常に大きいのではないでしょうか。
2)クラウドでの利用が出来る
シックス・アパート社が公式に運営するMTクラウドを利用すれば、自前でサーバーを用意したり、インストールすること無く、手軽にブログを始める事ができます。
最新のMTが自動的に適用(インストール)される為、更新忘れによるセキュリティ上の問題などを抱える心配もありません。
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尚、機能を制限したオープンソース版のMTは原則無料で利用できますが、基本的には有償の利用となっており、ソフトウェアインストール版の場合90,000円が費用としてかかります。
トラフィックが多いサイトや、DBサーバーが遅いサイト、以前からMTを社内で利用されている企業の場合には、コンテンツマーケティング施策のブログサイトとしてお勧めするソフトウエアです。
リンク:Movable Type
concrete5
WordPressやMovable Typeは主に「記事」を管理する、言わばブログシステムの側面を強く持つCMSですが、Concrete5はブログだけにとどまらず、様々な用途に対応したCMSとして開発されています。
ブログ形式のWebサイトから構造が複数存在し、各構造(ディレクトリ)の記事動作・表示が異なるWebサイトまで構築する事ができる汎用性が高いCMSです。
テキストが中心の記事をひたすら上げていくブログ形式のメディアであれば、Concrete5と合わせてWordpressもお勧めの選択肢にはなるでしょう。しかし、企業のWebサイトやコミュニティサイトなど様々な動作が必要となるWebサイトの場合は、Conrete5の力を発揮できると思います。
又、「コンテンツマネージメントシステム」とあるだけに、ファイルの管理機能は充実しているのも特長です。Wordpressにもメディアという項目で様々なファイルを管理出来ますが、ファイルの差し替えや上書きは基本的にできません。Concrete5の場合、管理画面から簡単に入れ替える事ができます。
まだ認知度は低いですが、これから徐々に利用されるCMSソフトウエアではないでしょうか。大規模なオウンドメディアを構築する際には、CMSの候補として考えても良いかもしれません。
リンク:concrete5.org
はてなブログ Pro
はてなブログの有料版であるProです。
自前でサーバーを用意し、ソフトウエアをインストールする必要が全く無い、クラウド型のブログサービスです。
既に多くのユーザーを抱えており、ブログサービスとしても大変使いやすい設計となっています。月600円の使用料で、独自ドメインの設定から大量の写真をアップロードする事まで可能です。
デザインカスタマイズの範囲も非常に広い為、はてなブログのシステムを利用しながらも、外見は完全にオリジナルのWebメディアとして運営する事ができるでしょう。
サーバーやインストールなどの煩わしい作業をせずに、尚且つ企業のWebメディアとして安定した運営を行いたいとい方にはお勧めのサービスです。
リンク:はてなブログ Pro