弊社Coreではコンテンツマーケティングで対象顧客数の底上げから見込顧客の集客をなされたい企業様を中心にコンテンツマーケティングのコンサルティングサービスを提供しております。
クライアント様の中には、一度コンテンツマーケティング(ブログや記事、ノウハウサイト等)を実施したものの、なかなか結果が見えない・コンテンツが集まらず途中で止めてしまったというケースも少なくはありません。
今回は、コンテンツマーケティングが失敗に陥るケース4つを紹介したいと思います。
コンテンツマーケティングが失敗する事例4つ
【1】「運用」が全く出来ていない
- 記事を書く事が続かない
- だれがいつ何をいくつ書くのか明確にしていない(→だれも書かない)
- 記事の随筆が疎かになる(内容が無い記事ばかり)
ケースその1
最近注目され始めている“インバウンドマーケティング”を自社でも導入してみることにした。同業他社のWeb担当者が「予想以上に反響があった」と聞き、自社でも商品事例や商品の使い方を説明するブログを開設。記事は営業マンが交代制で書くことにした。
1ヶ月が経過したが、殆ど流入が無い。記事を読んでみると、どれもごく当たり前の事が短く書いてあり、誤字脱字も散見される。
競合他社は内容も充実しており、写真を貼り付けたり、見出し文等を用いて読み易く記事に対して好印象を持つのに対し、ウチの記事は「やっつけ感」を強く感じる。当然記事の内容も大したこと無く、読み込もうと思わない。
「なんでもっと競合みたいにシッカリ書いてくないのか!?」と営業に問いただすと、「時間が無い」、「日々の業務が大変」、「そもそも営業部の仕事ではない」と言い返されてしまった。
そもそも記事を今の人員で書くことが無理だったんだと分かり、一旦コンテンツマーケティングは止めることにした。
コンテンツマーケティングは「継続性」が求められ、一定の実施実績が無い限り効果を得る事は出来ません。
上記ケースは社内の理解とサポートが上手く得られず、「記事を書く」という頭も時間も使う作業が疎かになり、結局頓挫してしまうケースです。
この失敗例はよくあるケースで、世の中の法人ブログやTipsコンテンツサイトなどを覗いてみると更新が1年以上前に止まってしまっているケースが大いにあります。
コンテンツマーケティングは着手ではなく、継続した運用が一番重要です。
計画を立てる段階でコンテンツの確保をどうするのか、社内で書いてもらう場合は「誰に、何についての記事を、いつまでに、何記事書いてもらえるのか」を明確に決めておく必要があります。
又、ライターとなる協力者の為に記事を書くときのポイントやルールを分かりやすく記載した社内マニュアルの用意や、社内勉強会等を通してコンテンツマーケティングの重要性を啓蒙していく必要があります。
合わせて重要となるのが予実管理です。毎月何本の記事を誰が何本随筆し、公開するのか計画を立て、その進捗を管理する必要があります。担当者毎に数値で管理し、公開数をあわせていく必要があります。
【2】ゴールを明確に設定していない
- 明確な目標が無い為、途中でプロジェクト自体が自然消滅する
- 「CV数」が増加しないので、止めた
- 効果がハッキリ見える他マーケティングに切り替えた
取り敢えず初めて見たが、結局「コンバージョン」が増えないので、止めたというケースは意外に少なくありません。
当然ながらマーケティング(販売促進活動)は「売上の増加」が最終的なゴールなので、コンバージョン数を効果測定項目として計測する必要はあります。
しかし、コンテンツマーケティングは「潜在顧客層の獲得」と「顧客の育成」に力を発揮する為、集客したユーザーを転換させるまでに多くの時間を要します。(詳しい説明は「コンテンツマーケティングとは」をご覧ください)
上記図の通り、コンテンツマーケティングは商品・サービスの購入を未だ考えていない潜在顧客層と接点を持ちブランドや商品周知を図るマーケティング手法である為、『全体』の指標である収益やコンバージョンをそのままコンテンツマーケティングに適用しても効果が見えにくい・非常に悪い様に映ります。
最終的なゴール(売上等)から逆算し、コンテンツマーケティングではどの様な顧客を何人獲得するのか、それにはどのくらいのアクセス・PV数が必要なのか計画を立て、正しいゴール(KPI)を明確に策定する必要があります。
参考:実施だけに終わらないコンテンツマーケティングの効果測定指標
【3】効果計測をしていない
コンテンツマーケティングは他マーケティング手法以上に「PDCAサイクルの実施」が求められます。
全体の数字はもちろんの事、どのコンテンツがどのくらいの反響を得たか、いくら流入を何処から獲得したか、その要因はコンテンツの内容なのかそれとも露出方法にあるのか等など、効果計測はコンテンツマーケティングの業務でも非常に重要です。
コンテンツを作り、ユーザーの反応を見る → 予想していたのと異なる反応があれば、その要因を別の指標から探し出し、改善箇所を見つける → 改善を加えた新たなコンテンツを公開してユーザーの反応を見る、この繰り返しでより効果を期待出来るコンテンツマーケティングを実施する事が出来ます。
【4】「集客口」を疎かにしている
コンテンツを作ったが、その後の「周知活動」が疎かになるケースを良く目にします。
折角作ったコンテンツでも、見込顧客に対して周知しなければ中々見てもらえず、結局集客数すら殆ど獲得出来ず終わってしまいます。
コンテンツマーケティングは検索エンジンからの訪問も多数獲得できる為、宣伝・周知する必要性は必ずしもありませが、より効果創出の確度を高めるにはより多くの集客口を確保し、集客数の増加を促進しなければなりません。
ソーシャルメディアが普及した今、フェイスブックやツイッターも多数のユーザーと接触するには非常に有効なメディアです。新しいコンテンツを公開したと同時にソーシャルメディアへの投稿も行い、より多くのユーザーに短時間でコンテンツを提供出来る体制を構築する必要があります。
まとめ
「コンテンツマーケティングが失敗する4つの理由をまとめてみると下記のようになります。
コンテンツマーケティングはコツコツと潜在顧客層が欲しているコンテンツを提供し続け、ブランド・商品認知の向上と、顧客の育成を図るマーケティング手法です。
着手する前にしっかりと対象顧客像を描き、実行する為の方法と体制を整え、尚且つ社内全体での効果と目標のすり合わせをしない限り、時間が経過するにつれ期待度が下がり、挙句の果てには自然に滞ってしまいがちです。
将来の顧客を創造する為にも企画から計画、実行までしっかりとやり抜く体制を築く必要があると言えるでしょう。