2019年4月1日から不安定だったGoogleの検索結果、検索順位ですが、4月7日から4月10日かけて、より大きな変動にみまわれました。Googleが何かしらのアップデートを行った可能性があります。 そこで、該当期間におけるSERPs変動と、その影響を受けたサイトに関する調査や分析についてお伝えしていきたいと思います。
(当記事の作成には細心の注意を払っておりますが、あくまでも推測の域を出ないものであり、情報の正確性、有用性、確実性、適合性、合法性、最新性について、当社は一切の保証を与えるものではありませんので、ご了承ください。)
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目次 ○ SERPs変動・アルゴリズムアップデートの概要 ○ 発生SERPs変動概要 ○ 調査結果 ○ 海外情報 ○ まとめ
SERPs変動・アルゴリズムアップデートの概要2019年4月7日から4月10日かけて発生した大きなSERPs変動と、その影響下にある検索結果変動、順位変動などについての概要は以下の5点です。
▼2018年8月1日、2019年3月14日のアップデートの影響を受けたサイトが、今回も影響を受けた傾向にある。
▼2018年8月で下落したサイトに、3月以降で下落し続けるケースと上昇し続けるケースが見られ、明暗を分けた何らかの要因が存在すると想定される。
▼過去上昇してきたサイトに過去9か月間ではじめて影響を受けたケースの存在から、3月14日以降、評価方法に新規の変更が加えられた可能性も想定される。
▼同時期に発生したインデックスが削除される障害が要因である可能性もあるが、これとは別に、SERPs上に 変化があった可能性がある。
発生SERPs変動概要keywordmap(キーワードマップ)におけるSERPs変動の観測 ▼弊社の分析ツールである「Keywordmap 」の「SERPs変動」機能による観測。(計測期間は2019/3/1~2019/4/10)
2019年4月1日を皮切りに、SERPsの不安定な状態が続いていましたが、4月7日~4月10日、平均順位変動値5.0を超えるSERPsの変動を観測。 検索結果に大きな動きが生じたといえます。
その他ツールによる観測 ▼海外サードパーティのSERPs変動監視ツールでも、一様に6/19付近から数日間、SERPsの変動が確認されています。
https://www.advancedwebranking.com/google-algorithm-changes/
https://www.accuranker.com/grump
https://algoroo.com/
海外ツールのほぼすべてで、4月1日頃、あるいは4月7日から10日にかけて検索結果の順位変動が発生していることを示しています。 またAdvanced WEB RANKINGやAlgorooでは、同年3月にリリースされたコアアップデートに基づくSERPs変動よりも、今回の方がより大きな変動を観測しています。
ヒットキーワード数変動ドメイン
弊社データベースより、アップデート前後でヒットキーワード数の変動数トップ20、ワースト20を確認すると、ニュース系のサイトで大きく増減するサイトが目立つほか、地域に関連する情報を扱うサイト(tabelog、hotpepper、geocites等)の変動が大きいように見受けられました。
調査結果▼下記観点で被影響サイトの傾向を探索(サンプル:n=62)
・2018年8月1日Core Algorithm Updateの影響有無
・2019年3月14日Core Algorithm Updateの影響有無
・YMYLサイトか否か(YMYL/非YMYL)
・地域(エリア)が関連するクエリで表示される傾向にあるか否か(エリア/非エリア)
⇒過去のアップデートで変動を受けたサイトの特徴に該当する属性 を利用し、影響を受けたサイトの傾向を調査。
影響を受けたサイトの構成比 サンプル全体の37%が影響を受け、流入・順位が上下しています。
影響を受けたサイトの傾向 影響を受けたサイトの傾向を、YMYL・エリア別の変動サイト構成比として算出しています。
YMYL/非YMYL、エリア/非エリアによって変動有無の構成比が、全体の37%という値とほとんど同じ数値を示しています。
つまり、YMYLであるか否か、地域情報に関わるクエリが対象となるか否か、が変動に大きく影響を及ぼしているとは言えないと考えられます。
▼次は過去アップデート影響別の変動サイト構成比から見ていきましょう。
2019/3/14のアップデートで影響を受けたサイト、2018/8/1に下落したサイト以外が相対的に影響を受けた傾向にあります。
3/14に変動を受けたサイトは3/14と同様のベクトルで影響を受けている傾向。(両方とも下落は43%、影響なしは65%)
8/1に上昇したサイトは下落傾向にあり、8/1に影響が無かったサイトは上昇傾向にあります。
プラスの影響を受けたサイトのVisibility値(想定流入数) 2018年7月から2019年4月までのVisibility推移から、今回のSERPs変動の影響を探っていきます。 ※Visibility値(想定流入数):獲得キーワードの検索順位と検索volをもとに算出した想定の流入数。
3/14のアップデートで上昇したポータルサイト・ECサイトが4/7時点でも上昇。 両者ともに8月のアップデートでは下落、その後は上下落を繰り返しています。
過去のアップデートで大きな影響を受けなかったブログメディアで、今回上昇したサイトが存在。 9月以降に下落傾向にあったもので今回上昇したポータルサイトも見られるようです。
マイナスの影響を受けたサイトのVisibility値(想定流入数)
2つの医院サイトは、8月のアップデートで影響を受けたのち、11月~12月で下落し、3/14で下落、4/7にも下落しており、8月以降は継続して下落傾向にあるようです。
▼マイナスの影響を受けたサイトのヒットキーワード数推移
アップデートの影響を受けたサイトのVisibility値(想定流入数)
今回アップデートの影響を受けたサイトは、2018年8月のCore Algorithm Update、11月~12月のアップデート、2019年3月14日のCore Algorithm Updateで影響を受けています。 8月で下落したサイトの再上昇、8月以降継続して下落するサイト、3月以降に下落したサイトの3パターンに分類される傾向にあるようです。
アップデートの影響を受けたサイトの傾向まとめ ▼影響を受けたサイトの特徴
2018年8月1日、2018年11月~12月、2019年3月14日アップデートの影響を受けたサイト。
▼影響を受けたサイトのヒットキーワード数推移
・上昇サイト :2018年8月に影響を受けた後、2019年3月14日では上昇している ・下落サイト :2018年8月に下落した後、継続して下落:2018年以降上昇傾向にあったが、3月14日以降に下落している
2018年8月、2019年3月14日のアップデートにおける変更と、関連する事項が変動の被影響の要因となっている可能性があると同時に、 一方で、過去9か月間ではじめて影響を受けたパターンが存在することから、3月14日以降、ランキング要因に新規の変更を加えた可能性も考えられます。
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海外情報インデックスからURLが除外されるバグ Googleの技術的課題により、インデックスからURLが除外されるバグが発生。
出典:Google SearchLiaison on Twitter https://twitter.com/searchliaison/status/1114961119699804160 https://twitter.com/searchliaison/status/1115342598279913472
2019年4月7日、GoogleのインデックスからURLが除外されるバグが発生しましたが、4月8日時点では、回復傾向にありました。
障害からの回復事例 障害からの回復事例:回復後の順位推移が正常ではないケースがあったようです。
https://mobile.twitter.com/dr_pete/status/1115625756212781057
4月5日以降に除外されたインデックスが障害前に水準に戻ったケースが存在。 インデックスが戻った後でも3月/4月の平常な順位推移とは異なる経過を見せていると報告されています。つまり、3月14日のアップデートとは別の機構が働いている可能性があると考えることができます。
▼SERPs変動にインデックスが除外される障害の影響はあるものの、それに限らない要因が存在する可能性があるのかもしれません。
まとめ以上が、2019年4月に発生したSERPs変動とその影響についての調査・分析になります。
2018年8月、および2019年3月にリリースされた検索アルゴリズムのアップデートと今回のSERPs変動から明らかになった「影響を受けたサイトの傾向 」
もし運営するサイトが影響を受けるような傾向にあると推定されるのであれば、ここでの調査・分析を参考に、現行アルゴリズムに照らし合わせたSEOを施すようにしてください。
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