2016年の9月1日から3日にかけて極めて大きな検索順位の変動が発生しました。
※当サイトの情報の正確性、有用性などについて一切の保証を与えるものではありません。あくまでも参考としてご覧ください。
Algowatchで観測しているキーワードでは平均4.5位以上の変動があり、直近半年間で最も大きな変化となりました。
Mozcastでも9月1日に大変動を記録しており、グローバルでSERPs変動が発生した模様です。
類を見ない急変動
今回の変動は、定期的にあるアルゴリズム変更によるものとは異なる動きを見せています。
下記は賃貸サイト最大手Homesのヒットキーワード推移です。
突然、9月1日に2位~5位のヒットワード数が急増し、全体のヒットキーワード数を大きく底上げしています。
1日で急激にヒットワード数が増加する変化は極めて珍しく、Googleの評価軸が変化した可能性も考えられます。
しかし、このヒットワード数の急増は特定のドメインのみに働いている傾向にあるようです。例として下図は賃貸サイト最大手と対策ワードが競合する別大手賃貸サイトのヒットキーワード推移です。
競合関係にあるこのWebサイトは安定的に推移しています。
対策ワードが略競合関係にある両サイトでヒットワード数の増減がここまで異なるのは珍しいケースと言えます。
求人アグリゲーションサイト
賃貸ワード領域で発生している急激な変動は、地域属性を持った他のワードでも発生しています。
下図は大手求人アグリゲーションサイトのヒットワード推移です。
賃貸サイトのケースと同じく、9月1日に2位~5位のキーワード数が急増しています。
しかし、対策ワードが同一テーマにも関わらず、別のアグリゲーションサイトは安定的に順位推移しており、変動は見せていません。
↑他アグリゲーションサイトの推移
1ページ目に表示されるURL本数が急増
一夜にしてヒットワード数が急増する様な大変動はどの様なキーワードやコンテンツページで発生したのでしょうか。
上の表はHomesの2位~5位にヒットするキーワード数をSERPs変動前(8月28日)と変動後(9月5日)で比較した表です。
今回の変動の多くはディレクトリ /chintai/ で発生している事が分かります。
更に/chintai/配下の第二階層で比較すると下図の結果となりました。
↑/chintai/配下の第二回層ヒットキーワード数
「戸建て」ディレクトリや「東京」ディレクトリを筆頭に、全体的に獲得ワード数が増加している事が分かります。
しかし、ワード単位の検索順位を調べると、ワードの検索順位そのものはさほど上昇していない事が分かりました。
上表は/chintai/ディレクトリ配下でヒットしているワードの内、9月5日の時点で2位~5位にヒットしているワードの最上位検索順位を変動前と変動後で比較したものです。
1位、2位~5位、6位以降の3つのレンジでヒットワード個数を算出していますが、どのレンジのワード個数はさほど増減していない事が分かります。
この結果から、各ワードの最高順位は以前と殆ど変化せず、横ばいで安定推移している事が分かります。
では、なぜ2位~5位のワード数が急増したのでしょうか。
上の表は各ワードの2位~5位以内に表示されるURL本数です。
変動前と比較すると、表示されるURL本数が急増している事が分かります。
上図はキーワード「豊中 賃貸」の検索結果上に表示されるURLとその検索順位を、今回の変動前と後で比較したものです。
2位~3位のヒットURLは以前と変化が無いものの、以前は検索結果に表示されなかった4位~5位にもURLが出現し始めています。1キーワードに対するURL表示数が2位~5位の範囲で急増したことにより、ヒットする順位別ワード数が増えた事になります。
まとめ
●9月1日~3日にかけて検索結果が大変動
●特定のドメイン(Webサイト)に於いて、1ページ目に表示されるURL本数が急増した
●表示URL本数の急増は地域属性があるワードで多く見られる
●最高順位そのものが上昇・下落しているWebサイトもある