2016年1月9日頃から平常時には見られない大きな検索順位変動が発生しています。
日本のみならず海外でもTwitterなどで報告されている事から、世界で同時に発生している順位変動と考えられます。
各国のSERs変動をマップ上でモニタリングしてくれるserp.watchでは、1月10日にオーストラリアや米国、フランスなど様々な国で同タイミングに順位変動が発生しています。
2016/01/10の国別の順位変動度合い Serps.watch
AlgoWatch
弊社の検索アルゴリズム監視ツール「AlgoWatch」は、日本版の検索エンジン上の順位変動を対象としています。
平常時は1.0位~2.0位の範囲で推移(入れ替わり)ますが、1月10日は3.9位と極めて高い変動順位を観測しています。
変動順位は約4位に近い事から、1ページ目に位置する半数近くのサイト(URL)順位が1日にして急激に変動した事を意味します。
リンク:AlgoWatch.com
Algoroo
オーストラリアのSEOコンサルティング会社Dejanが運営する順位変動監視サービス「Algoroo」も同じく1月10日に極めて大きな順位変動を観測しています。
過去半年間で最も大きな変動値であり、DejanのSEOディレクターDan Petrovic氏のツイッターでは「2015年からの過去1年間の内で最も大きな変動である」と伝えていじます。
リンク:Algoroo
MozCast
GoogleUS上にて1000キーワードを監視しているMozCastは、1月8日(米国時間)に89°(0~100°で順位変動を表している)と、平常時には見られない変動値を観測しています。
リンク:MozCast
今回の順位変動をどう見るか
あくまでも私個人の予想ですが、噂されていたペンギンアップデートがリリースされた可能性も考えられます。
ペンギンアップデートのリリース時期も当初噂されていた2015年内から2016年に後ろ倒しになった事から、近日中にペンギンアップデートが本番環境に適用される(既にされた)可能性が高いと考えられます。
久しぶりの大変動ともあり、まだ多くの情報が無い状態で判断が難しいですが、新アルゴリズムのリリース(アップデート)であれば、Gary氏などGoogleによる発表もある事でしょう。
今回のSERPs変動後に大幅に順位を上げたサイトが複数存在します。
上のグラフはYahoo!知恵袋(detail.chiebukuro.yahoo.co.jp)の順位推移です。8日までは安定して推移していましたが、9日に11位~30位以内にヒットするキーワード数が大幅に増加しています。
その他大手ECサイトや女性向け特化型コンテンツメディアなどが、この2日間の内に大きく順位を上昇しました。この順位変動は通常のアルゴリズムでは発生し得ない上昇幅です。
Googleのアルゴリズムを追いかけ、振り回されるのは得策ではありませんが、今回の順位変動で上限変動したサイトを見比べ、今のGoogleがどのようにしてコンテンツを理解・評価しているか分析してみるのも良いでしょう。